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春の諸々

この記事は去年の春に私が書いたものです。公開せず下書きに残っていたんですが、せっかくなので出します。

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ある春の日に私が思ったことを整理せずそのまま書きだしました。今日の天気はくもりのち雨です。

1.駆ける風
新幹線の窓から見える町の景色、どこも桜が咲いていた。雨に濡れる桜が良い。晴れた空を背景にした桜よりも好きかもしれない。春の曇りの空、雨に打たれて色素が抜けたようになっている桜が好きだなと思う。

2.季節を忘れていく
今日雨が降っているのを見て、久々に土砂降りの感覚を思い出した。冬になったら夏の暑さを忘れて夏になったら冬の厳しい寒さを忘れる。春や秋に差し掛かった時にやっと思い出す、そうだそうだこんな感じだった、といった風に忘れては思い出す。これからきっともっと暑くなるよ

3.春の空
春の空は明るい空色なんかじゃないと私は信じたい、春の空は水槽の水道水に憂愁を溶かしたような、素直で優しくてどこか日常の色をしている。水色 青に白を混ぜたという意味の水色じゃなくて、そのまま水の色なんだ。。そうじゃないと絶対に嫌だ。私の目にはそう見えるんだから、そう思っていいはずです

4.恩師

今回私は恩師に会うために東京から静岡に帰る。私に音楽の美しさを教えてくれたその人は今年で75歳になる。それでも驚くほど思考力が衰えていなくて、聡明な人だ。

最後のレッスン以降、先生とは夏に1回電話で少し話したきりで今日まで1度も会えていない。帰省する度に会いたいと思って試行錯誤するんだけれど、中々予定が合わなくて結局会えない。電話も通じなくなってしまった。顔を合わせて会うのは丸1年ぶりです。

なんて言われるんだろう。変わったといわれるんだろうか。変わってないねと笑われるんだろうか。はたまた何も言われず、ああこの子は東京で遊んでばかりいるんだなと静かに思われるのだろうか。こわい。先生に呆れられることがこわい。
こわい、けど、先生に会わないといけない。現実と向き合わないといけない。遊んでばかりなんだなって内心冷たく呆れられることが今の私には必要な薬になるんだろう。ああ本当に、こわいなあ……

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