子どものために仕事を辞めない、という選択。


ワーママ歴9年目、子どものために仕事を辞めようと思った事は、何度もある。

でも、その度に自問自答する。

辞めることが、本当に子どものためなのか。

母親は、子どものために仕事を辞める、と言いがち、子育てのために、仕事を諦める、と言いがちだよな、と思う。
周りも、子育てのために仕事を諦める、セーブする、という事に、違和感がないように思う。

でも、私は、いつも自問自答する

仕事をセーブしたり、辞めたりすることが、本当に子どものためなのか。

(とはいえ、週4勤務にしたのは、仕事をセーブした、という選択肢をとったのだ。)

自分がやれば、実は両立出来るんじゃないか。
工夫したり、外部の力を最大限使って、本当にダメなのか、などなど。

いつも、答えが正にならないので、今だに両立を続けている。

今、週4勤務、時短勤務にして、仕事をセーブしている。育児のため、子どもに時間を割くため、なのは事実である。

でも、辞めることは躊躇した。

子どものために、仕事を続ける、という考え方があるように思っている。

私が仕事をして、一定以上の稼ぎを得る事で、子どもに経済的不自由を与えずにすむ、ように思う。

湯水のように、とは言わないが、お金があると出来る事は増える。

水準の高い教育を受けさせたり、体験機会を持ったり、習い事をさせたり、家族で旅行したり、
お金がないと、させてやれない事は、沢山あるように思う。
もちろん、ないならないなりに工夫するけど、いざ費用をかけたい、と思ったら、多少の躊躇はしても出せるお金があるって、大事な事だと思っている。

お金が大事って、身もふたもない感じがするし、他にも大事な事があるだろう、とは思うけど、自分の原体験から、そういう考えなのかもしれない。

うちは自営業だったので、収入が不安定だった。
良い時は沢山かけてもらったし、悪い時はしてもらえてなかった。

私が中学に進学するころから、家庭はキツくなってきたから、高校時代から、自分で稼いでいた。

中学の時、習い事のピアノを続けられなくなって、泣いた。ピアノ、好きだったし、もっと弾けるようになりたかった。いまだに、あの時続けたかったな、と思う。(いつか、再開するつもり)

高校時代は、家業手伝い、が大変だった。

大学も、難関の私立大学に受かったけど、経済的な不安が大きく、親に反対もされ、地元の国立に行った。
周りは、なんでいかなかったのというけれど、状況的に行けなかった。親の仕事、手伝わねばならなかったし。

大学の費用も自分で稼いだ。
けど、親の経済的な援助があったら、もっと勉強したかったし、海外にも年単位で出てみたかった。
まぁ、実際は、親の援助なしにやってる人がいる事も知っている。

自分にそこまでの能力と努力がなかっただけだ、とも分かってはいるが、経済的に不安がないだけで、物事に挑戦するハードルは下がる、ように思う。

子どもの道を応援するのに、親が出来る大きな事の一つに、経済的な援助があると思うという事だ。

私は、仕事を辞めようと思う度に、それを思う。
今、両立が苦しいから、と辞めてしまって、子ども達の行きたい道を歩かせてやる事はできるのか、と。

きっとこれから、お金が必要になる。

息子は我が道しかいけないタイプだし、興味関心があるところでしか、彼の良さは引き出せない。
彼が道を決めた時、金銭的に無理となったら、いく先がなさそう。

娘も、それなりに教育が必要なタイプだし、環境に受ける影響が大きい人だ。

そうなると、しっかり稼いでくれてはいるが、一般的な会社員の夫だけでは、心もとなくなってくる。

私も、母として子どもに出来るだけの事をしてやりたい。両立が大変な中、そこまでしなくてものんびりすれば、などと言われる中、働きつづけるのは、そんな気持ちから。

夫のことも、考える。
いつか彼が仕事を辞めたくなったり、変えたくなったり、辞めざるを得なくなった時、私が家庭を支えられるだけの収入は確保しておきたい、と思うのだ。
夫の収入ほどまではいけなくても、4人家族が食べていけるだけの収入は、稼いでおきたい。

自分が、専門職だったり、資格があったりして、いつでもどこでも、ある程度収入は稼げる、という背景を持っていれば、違ったと思う。

残念ながら、会社で働くしかできない、文系の総合職、辞めたら、次の仕事は確実に年収は下がるだろう。

だから、今、やめられないし、辞めたくないな、と思っている。

あと、こんな話しすると必ず思うこと。

働くのは家族のため、子どものためでもあるのに
なぜ、ワーママは肩身が狭い、狭そうなのか、と。

パパだったら逆だよね、働いていないと肩身が狭い。

子どもの手が離れたから、小学生になったから、働き始めたわ、という母親は、受け入れられやすい気がする。家計の足しになるよう、働かないとね、と言うと、頑張ってね、という感じになる。

けれども、
子どものために、フルタイムで働きます、
子どものために、働いて管理職になります、
子どもために、稼げる母親になります、
というのは、まだまだ、パッと受け入れられない気がする。

そんなに働いて、子どもはどうするの、とか、ちゃんと家のこと出来てるの、とか、背後から声が聞こえてくる気がする。

色々と、その発言の背景はあるのは理解するけれど、働く母親は、どうして肩身が狭い思いをするのか。

家庭にかえれば、そんな声が聞こえてくるし

仕事していれば、周りを気にしつつ、ごめんなさい、と言って周り、

はたまた、子どもを頼む際に、夫にごめんね、と謝るような事もある

子どもにも、謝る事もあるかもしれない。

どうしたって、肩身が狭い思いをする。

なんでやねん。
働いて稼いでる、更にそれは家計を支えているっていうのに、感謝や称賛を受けてもよいのに、当の本人はあちこちで謝り、肩身の狭い思いをしている。

そんな事を考えてしまう、通勤路でした。

今日も、せっせと、働きます。



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