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スキンヘッドにしてみようか…迷いつつ〇十年
私はずっとベリーショートです。
くせ毛でもあり、毛量も多く、朝まめにお手入れをするタイプでもないので、私にとっては見た目にも性格的にも合っていると思っています。
若い頃は、昔の女性である母からもう少し伸ばしたらどうか、折角いいクセがあるんだからパーマをかける必要もないし、素敵なのに、と髪型についてはよく言われました。
学生時代、ちょっと伸ばしたこともありましたが、意外な動作のクセが生じることに気付きました。どうしても髪をいじってしまうのです。何なんでしょうね?ちょっと伸びた部分をイジイジといじるのです。その、何だか女っぽい仕草がらしくなくてイヤだし、伸びた部分が気になるのだろうと思い、以来私はベリーショートです。
間には凝ったヘアカラーを試みたこともありました。色々なカラーを入れる面倒な作業と時間とお金を掛けて施してもらい、「あら、イイ感じ」と満足したのも束の間で、ベリーショートなものだから小一ヶ月でその凝ったカラーリングも崩れ、月一のカットを続行すればあっけなく元の髪に。
私なりに、このショートヘアーをもうちょっと昇華させられないものかと、よく考えたものです。
髪の丈は変えられない。カラーリングも長持ちしなくてなんだかイマイチ。そこへ、何となくいつも頭の片隅にあった<スキンヘッド>。当時カットしてもらっていた美容師さんに「どうかしらん?」と持ち掛け、ちょくちょく話題にはしていました。
結論からいうと、私には勇気がありませんでした。全部髪を取り去ってみたら、開けてみたら、後頭部が絶壁だった!…らどうしよう!? という不安があったのです。頭の形が勝負のヘアースタイル(ヘアースタイルというのか?)。日本人の頭部の特徴でもある横に貼り気味で奥行がなく、後頭部が平ら、がもろに出現してしまったら、お洒落やスタイルどころか<尼僧>になってしまう。(尼僧の方をけなしているのではありません)
20代から30代は本当にベリーショートで、既に無いに等しいから、あとちょっと刈っちゃえば、と幾度となく思いました。すぐ伸びるんだし、やるなら早いうちがいい、と押すもう一人の自分がいました。周囲は賛否両論。美容師さんも、社員でやってる人いますよと写真を見せてくれ、「こうなるかどうか…」と黒とも白ともつかぬ受け答え。因みにその写真の女性は<尼僧>でした。
私がイメージしていたのは、残念ながら昨年亡くなったミュージシャンのSinead O`Connor (シニード・オコナー)です。晩年は少々様変わりしましたが、彼女の音楽にも強く惹かれていたので、昔はただただジャケットを見ては「美しい~」と憧れの眼差しを向けていました。
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先日、夫と出掛け、久しぶりに屋外で撮ってもらった写真を見てびっくり。今の髪の色は、私としては黒を基調とした中途半端な<ゴマ塩>なんだと思っていました。毎朝の洗面所や日差しに当たらない所では黒に白髪がまんべんなく混じっていると見えていました。しかし、その日差しの元で撮ったものはほぼ全てが白髪。しかも、マスクをしていたものだから、首から上が白く飛んでいて「頭、無いの?」という印象に。
「あら、ヤダ」
髪が真っ白なのが気になった私は美容師さんに尋ねました。「後ろも白い?」
すると彼は「オオクマさん、グレースケール、完結してます」と。
OH ❣
なんて素敵な表現かしらん。
今はいい言い方があるものです。
そこで前向きになった私は、またしても心のどこかに「ここでやってみたらどうだろう…?」ともやもや感を抱き始めています。
人生は一度きり。
思った通りにやるのが一番。
やらない後悔よりもやった後悔の方がいい。
この辺のワードは、いつも自分の中に目障りなほど漂っています。
しかし、このヘアースタイルに当たり、こうした迷いに溺れること自体が似つかわしくない。
夫や友人は同席を嫌がるかしら、母は呆然とするかも、マンションの人は噂をするかしら・・・。
イメージと全く違っちゃったらどうしよう・・・。
こんなことをくよくよ考えているようでは<スキンヘッド>にする資格はない!
もっと潔く、サラっと、周囲の驚きや戸惑いをものともせず、「別に」「やってみたかっただけょ」と言える像こそが似つかわしい。
と、迷いながら時は過ぎ、いつしかわざわざそのヘアースタイルにしなくとも、選択の余地なくそうなっているのかもしれない・・・。
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