見出し画像

麻雀104:桑田連覇の影に名勝負の数々【最強戦2024#16】

現・最強位である桑田憲汰の連覇で幕を閉じた。
史上初の3連覇も予感させるような圧倒的な強さを見せた桑田の活躍のほか、ファイナルでの名勝負を振り返りたい。

A卓
丸山奏子x小宮悠x木崎ゆうx岡田紗佳

華やかな卓組からスタートした1stステージ。
A卓は勝ち上がりポジションに立ってからの振る舞いで、明暗が大きく分かれる結果となった。

「明」となったのは小宮。
勝ち上がりポジションとなってからも、リスクをとって前へ出る姿勢に。これが裏目に出て放銃が響き、敗退ポジションへ転落。
しかし、怯むことなく、最後まで攻めの姿勢を貫いてオーラスに勝ち上がりを掴み取った。

対照的に「暗」となったのが、丸山。
勝ち上がりポジションに立つと、「見」の選択が多くなった。ジリジリとする局面を凌いでトップ目で迎えたオーラス、自力でキメに行くか微妙な手牌から前へ出る選択をするも、これが裏目。
「自分の未熟な部分が出た」という言葉が示す通り、後悔が残る敗戦となった。

B卓
佐々木寿人x阿久津翔太x山部正人x鈴木大介

4000オールからスタートした阿久津。その読みをもってすれば、2着以内に残るのは固いかと思われたが。いかんせん、相手のロン牌を掴みすぎた。技術があっても勝ち切るのが難しい、麻雀の厳しさが垣間見えた。

C卓
松嶋桃x園田賢x川上直也x堀慎吾
D卓
近藤誠一x松本吉弘x仲林圭x桑田憲汰

両卓ともに、現役Mリーガーが敗退。本命視されていない選手が奮戦した格好だが、心なしか敗退しても悔しさをそれほど感じなかった。最強戦以外にも活躍できる主戦場を抱えている余裕か。

A卓
小宮悠x山部正人x松嶋桃x桑田憲汰

いつもニコニコしている松嶋が見せた、勝負師の形相が印象的だった。勝負の結果は、桑田に散々痛めつけられてしまった。思考が読みにくい麻雀怪獣・桑田が相手では、さすがの頭脳も空回りしてしまったか。

B卓
木崎ゆうx佐々木寿人x川上直也x近藤誠一

佐々木と近藤の両ベテランが劣勢な状況からしぶとく追撃して交わしきり、大舞台での経験の差が如実に出た対戦となった。
メンタル状態が打牌選択に影響してしまうゲームであるだけに、舞台の大きさによってブレない判断をしていくには、経験を積むしかないのか。

決勝卓
桑田憲汰x近藤誠一x佐々木寿人x小宮悠

とにかく桑田の強さが際立った対局だった。
序盤に放銃が続いて持ち点が2万点を切る。他のメンツも強いだけに、さすがに連覇は潰えたかに思えた。しかし、突然に手が入る。そして、見事にアガリきる。

そう。桑田はそこまでの状況に関係なく、突然に逆転手が入るからおもしろい。
風や勢い、流れにおいては、圧倒的に逆風の状態から、竜巻のような上昇気流を伴った突風を巻き起こす存在。
一発勝負の最強戦のためにあるような特殊スキル。そんなスキル持ちの桑田が最強戦で負ける姿を想像できない。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?