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麻雀97:松嶋桃、2年連続決勝は実力の証【最強戦2024#12】
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女流タイトルホルダー決戦に相応しく、華やかなメンバーでの対局は、Mリーグの公式実況でお馴染みの松嶋桃が優勝した。これで昨年の最強インフルエンサー決戦に続いて、2年連続での決勝トーナメント進出となった。
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「京大式小型肉食獣」のキャッチが示すように、道中は攻めよりの手組み、押し引きのバランスであったが、2着目を引き離すアガリを決めてからは、ライバルの新榮有理の進行具合を的確に読み切ってオリに回った。昨年よりも明らかに進化した肉食獣になっていた。
昨年の決勝トーナメントでは1戦目で敗退。そのリベンジに燃えているところであろう。解説からMリーガーになった選手はサクラナイツ渋川難波。それに次いで実況からMリーガーになることも決して遠い夢ではない。
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松嶋と最後まで競っていたのが、この新榮。予選卓から思い切りのいい攻めっぷりでリーチがかかっても際どいところまで押し込んでいくスタイルが魅力な選手に見えた。
しかし、そんな魅力が裏目に出たのが、そのまま敗着となってしまった。
自身が国士無双3シャンテンから、松嶋からリーチがかかった場面。点棒状況は自身がトップ目でリードしていたこともあって、実況・解説はオリに回るものと決めつけていたが、新榮は無筋の5s切りを選択。これが一発放銃となって、勝負を振り出しに戻してしまった格好となった。
初めての最強戦出場での勝ち上がりというシンデレラストーリーが脳裏にちらついたのか、舞い上がった一打となってしまった。
プロ2年目。この悔しさをバネに今後の活躍を期待したい。
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予選卓ではともに試合巧者らしい安定感のある勝ち方を見せた、女流最高位の相川まりえとラリアット仲田。
が、松嶋と新榮のバチバチのやり合いに挟まれて、手も足も出せず。ここまで材料がないと、かえって後悔なく負けを受け入れることができるか。
実力者の二人だけに今後もさまざまな場面で対局が見れそうだが、仲田のラリアットがきれいに決まる場面をみたい。
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