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麻雀81:Mトーナメント2024観戦記#2
D卓 堀vs大介vs藤島健二郎vs相川まりえ
藤島健二郎劇場
藤島健二郎。
強者ひしめく日本プロ麻雀連盟の最高峰・A1リーグで活躍するトッププレイヤー。
アガリに向かってまっすぐ進めてなかなか降りない。アガリ率高め、放銃率も高めの全局参加型麻雀。
この日は配牌とツモが良く、先手を取ったままアガリきる恵まれた展開。守備にも長けた選手に点棒を持たせては鬼に金棒。危なげなく勝ち上がりを決めた。
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堀vs相川まりえ
もう一つの椅子をかけて、堀と相川が一騎打ち。
相川リードで迎えたオーラス。堀が400-700で条件クリアし勝ち上がり。相川は悔しさが滲む表情を浮かべた。
惜しくも敗退にはなったものの、少ないチャンスをものにして、Mリーガーの中でもトップクラスの堀を相手に勝利の椅子まであと一歩に迫るあたりは、さすが女流最高位といえる。
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E卓 勝又vs黒沢vs竹内元太vs河野高志
竹内元太は調子に乗りすぎたのか
最高位連覇中の竹内元太が登場。Mリーガー候補最有力の呼び声も高い、今ノリに乗った打ち手の一人。
しかし、この日はそんな打ち手をもってしてもどうしようもなかった。
1戦目。勝負手になったところで相手のアタリ牌を掴んで放銃に回る展開で、ハコラスに沈むと、次戦は苦しい手牌で厳しい条件を目指すが軽い手の相手の後手に回ってしまう、負け試合の典型パターンとなった。
いつもなら大きく見える背中も、心なしか小さく見える。
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不本意な結果に終わった直後の敗者インタビューでも、得意のビッグマウスっぷりを発揮して、場を盛り上げた。これまでの白組選手は淡々と反省点を述べるにとどまる中、竹内はエンタメ要素を盛り込んだ受け応えに腐心していた様子がうかがえた。
それはひとえにカメラの向こうにいるファンへの意識に他ならない。ここに竹内のMリーガー指名への渇望が垣間見えた。
そんな竹内がフェニックスから指名を受けるのか、注目される。同じ最高位戦の醍醐、茅森、監督の近藤。もう一人も最高位戦からとなれば、チームに一体感が出てくるのは必然。
これまでのフェニックスが「ダイバーシティ(多様性)」に富んだチームから一転して、「FAM(家族的な)」雰囲気のチームに生まれ変わるのだとすれば、その名のとおり不死鳥第2章の幕開けに相応しいのかもしれない。
鬼に金棒。河野に勝又。
対局は、RMU・河野と風林火山・勝又の勝ち上がりとなった。
河野はポイントを持ったあとは堅い守備で危なげなく、まるで卓上から消えたかのように気配を消し役ありヤミテンで隙あらば局を回そうとするなど、ベテランならではのクレバーな試合運び。
オーラスには、黒沢との一騎打ちをしていた勝又が仕掛け始めると、上家の河野が勝又の欲しそうな牌を積極的に切って、わずか数順で終局。
河野曰く、「自分の勝ち上がりに有利。絶対に早く終わらせるべき。」と、勝ちへの執念を滲ませた。
河野のアシストを受けた勝又にしても、そんな河野の性格を見透かした上で、確実にアシストされるだろうと読み切っていたのではなかろうか。
一人でも場を支配できる選手同士が共闘してしまった状況では、さすがの黒沢でも手も足も出なかった。
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F卓 伊達vs松本vs菅原vs新井啓文
因縁の対決〜新井啓文vs菅原千瑛
よくぞ、このマッチメイクをしてくれました。
この記事を読んでくれている方なら、説明は不要でしょう。
ビーストのシーズンドキュメントにおいても、新井が菅原に対して、シーズンを通じて応援する様子が描かれていた。
https://abema.app/GrMu
指名オーディションの勝者と敗者という立場を超えて、良好な関係を築いている両者が再度ぶつかる姿がみられる対局となった。
敗者である新井からすれば、この一年の努力の限りをぶつけて勝利を掴みたいところだった。が、麻雀の厳しさを再度味わう結果となった。
しかし、負けて爽やかなところが新井のいいところ。勝ったり負けたりが麻雀であることを身をもって知るベテランらしい姿は他の麻雀プロも見習うべきだと思う。
因縁の裏で〜同世代対決
新井を除く3人は同世代。
生まれ年
伊達1991 松本1992 菅原1991
これからMリーグをはじめ、幾多のタイトル戦を争うであろうライバル対決の序章にふさわしい激しく奇跡的な対局となった。
オーラスの条件はこれ。
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伊達が当確。菅原と松本による一騎打ちとなった。
しかし、ここまでの過程がすごい。
菅原が大物手のアガリを重ね、一時はポイント上は伊達を上回っていた。
道中、松本は菅原に12000放銃でこの表情。
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流れは完全に菅原かと思いきや、奇跡の倍満ツモ。菅原は親被りで先ほどのオーラス条件となった。オーラスも松本が満貫を仕上げてゲームセット。
条件戦であるこの局面で、打点を見た手づくりを選択した松本に牌がよくついてきてくれた。
敗者となった菅原も道中はほぼ完璧と言っていい内容。ビーストオーディションの頃から、勝負の場面で手牌がついてきてくれる、不思議な強さをもった打ち手。あえて言えば、リードした状況で点棒の有利を利用して攻める手があったかもしれない位。もう一つ運に恵まれなかったのが悔やまれる。
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そんな二人を尻目に高みの見物の伊達。伊達は有利なポジションを活かした立ち回りが上手い印象。松本のような派手さはないが、キッチリと堅実にルールにアジャストした勝ちをとってくる強さがある。
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三者三様の打ち手がこのあと数年でどんな進化を遂げるのか。楽しみで仕方ない。
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