これが製造業におけるものづくり補助金の使い方!=人手不足克服に向けたデジタル技術活用術!
皆さまこんにちは。
ビジネス支援行政書士 ライズ法務事務所です。
当事務所では補助金申請サポートなどを主業務としており、行政書士の中でも数少ない認定支援機関として経済産業省から認定されている事務所となります。
設立以降多くの事業者さまからお声がけをいただき、成長する機会に恵まれております。
本当にありがたい限りでございます。
さて、
新年早々から記事投稿です。
と言うのも、刷新されたものづくり補助金とIT導入補助金が2月から公募開始が予定されているため、『一年の計は元旦にあり』とも言いますし、早め早めに情報提供をさせていただいて少しでも皆様の計画立てにお役立ち出来たらなと思ったためです。
そんな今回ですが、ちょっといつもと趣向を変えて、補助金そのものの紹介というよりは
「補助金を使うとどんなことが出来るの?」
ということに焦点を当てた記事を作ってみました。
「お金貰えるんだったらこれ買いたいな」
「せっかくだからあれをやってみたいな」
というお声をちょくちょく耳にします。
もちろん動機は人それぞれですし、最終的には経営者(申請者)のご判断になるワケですが、
せっかくだったら事業拡大に効果が高い取り組みに補助金を使いませんか?
とは言え、補助金活用には色々と制約がある中で何に使ったら効果的なのか、なかなか難しいですよね。
ということで今回は、第17次ものづくり補助金の活用例(製造業編)と題して、活用例に焦点を当てて書かせていただきました。
なお、2024年1月1日現在では「省力化(オーダーメイド)枠」しか公表されていないため、「省力化(オーダーメイド)枠」の活用を前提に執筆しております。
具体的には、製造業人手不足の解決策として、デジタル技術の活用事例として、AIなどデジタル技術の活用による効率化や生産性向上、自動化システムやデータ解析などを例にあげて、ものづくり補助金を活用してデジタル技術導入への参考になれば、という想いで書かせていただいています。
ちなみに、あれもこれも書いた長文よりも読みやすさを重視し、内容を取捨選択して記載しています。
正確な情報、詳細な情報はものづくり補助金の公式HPからご確認ください。
(ものづくり補助金HP)
それではいきましょう
1.製造業における人手不足問題とデジタル技術
製造業では人手不足が深刻な課題となっています。その解決策として、デジタル技術の活用が注目されており、国としても課題解決に繋がる1つのツールとして期待しています。
それが、ものづくり補助金の「省力化(オーダーメイド)枠」になります。
現場作業が多い製造業でのデジタル化は難しい、という方も多いかと思います。
ですが、今後、更なる人手不足が懸念されており、業務効率化の観点から、現場での人手不足を解消する観点から、デジタル技術の活用は避けては通れません。
いずれ着手しなければならないのであれば、補助金の『新枠』としてホットな今が最大のチャンスと言えるのではないでしょうか。
では状況を少し整理しましょう。
1-1 人手不足が製造業に与える影響と課題
製造業における人手不足は、生産量の低下や品質低下を引き起こすなど企業経営や業務効率に悪影響を及ぼします。
この問題に対処するためには以下のような課題への取り組みが必要であると言われています。
人材確保や育成の施策の強化
自動化やAI技術を活用した効率的な業務運営
データ分析を活用した業務改善
これらの取り組みを進めることで人手不足を解消し、業務の効率化や生産性向上が期待できます。
1-2 デジタル化がもたらす製造業の効率化と生産性向上
様々な業種でデジタル化が進んでおり、製造業でもIoTやAI技術を以下のような場面で導入を果たした結果、効率化や生産性向上を実現する事例も増えてきております。
例としては以下のようなケースが考えられます。
このようにデジタル技術を活用することで、製造業の効率化や生産性向上が実現可能であり、人手不足問題の解決にもつながります。
いえむしろ、製造業こそデジタル技術の導入を果たすべきであり、重要性が非常に高いと考えています。
2.デジタル技術の導入例と期待できる効果
事例を上述に記載しましたが、もう少し掘り下げてみようと思います。
2-1 工場内での物流作業の自動化
自動化システムを導入することで、業務効率化が期待できます。
例えば、これまで工場内での物流作業を従業員が担っており、もしくは一部は自動化しているものの管理は従業員が担っている、というケースから自動化へ移行することが考えられます。
これにより、労働コストの削減・人員配置の最適化に伴う生産効率の向上・従業員の労働環境の改善が期待できるわけです。
2-2 オリジナルITシステムの構築
製造現場では人手不足やコスト削減が課題である一方、専門的な知識がないことによりITシステムの導入が進まない、というケースも考えられます。
その場合、例えば、システム開発に詳しいIT企業と提携し、現場のニーズを把握した上で、生産管理システムを構築するという手法も考えられます。
既製品よりもより工場内の事情に適したシステムが構築されることで、作業効率の大幅な向上・コスト削減が期待出来ます。
2-3 労働力減少を緩和する人材育成支援サービス
人手不足解消には、新たな人材獲得に加えて、人材流出を防止することや人材育成も非常に重要です。
そこで、例えば、人材育成支援サービスを提供する会社と提携し、オンライン研修やメンター制度を取り入れる、という対応も考えられます。
これにより、従業員は業務に則したスキルを身につけ、企業側は労働力の不足を緩和される、といった具合に、双方にとって持続的な発展が期待できます。
ものづくり補助金では設備投資などを念頭に置いているため、人材育成支援サービスのみの申請で採択を勝ち取るのは難しいと思いますが、ただ、専門家経費やクラウドサービス利用費なども補助対象となっていますので、設備投資(ハード面)と併せてソフト面での強化・発展が非常に効果的と考えられます。
3.ものづくり補助金によるデジタル技術導入に向けたポイント
ものづくり補助金を活用してデジタル技術を導入する際は、以下のポイントを参考に検討を進めていくことが大切となります。
現状分析と課題の整理
課題解決に向けた経営層の意識改革
必要に応じて社外の専門知識を活用
労働環境の改善や従業員育成など人への投資も
ポイントとしては、課題を明確にし、補助金を活用した取り組みが課題解決に繋がるのか、という視点で検討することが重要です。
私が最も重要だと思う点は、経営層が現場の状況を把握して、企業の継続的な発展及び従業員のことを考えた取り組みを決断することだと思っています。
各ポイントをもう少し掘り下げてみましょう。
3-1 現状分析と課題の整理
現在の事業や業務プロセスを把握し、課題や改善すべきポイントを整理・明確化することがファーストステップであり、かつ、非常に重要となります。
ここを誤ってしまうと、取組みそのものがあさっての方向に進んでいくこととなってしまいます。
3-2 課題解決に向けた経営層の意識改革
デジタル技術導入に踏み切るには、何よりも経営層の意識改革が必要不可欠です。
「みんなよく頑張ってくれているな(ニコニコ)」
ではいつか崩壊してしまいますし、崩壊が始まってからでは手遅れとなってしまいます。
まず経営陣は自社の課題を把握し、どの部門にテコ入れをするのか、必要なデジタル技術は何が考えられるのかを検討することが求められます。
特に、今回からものづくり補助金では経営者に対する口頭審査制度が導入されています。
私は経営者による『意識』が最重要項目であると考えています。
3-3 必要に応じて社外の専門知識を活用
ひと口にデジタル技術の導入と言っても多種多様であり、場合によっては生産工程にも影響を及ぼしますので、必要性は理解しつつも実際に導入するとなるとなかなか難しいのもまた事実です。
そのため、必要に応じて外部の専門家を頼るなどして自社に適したツールの導入を検討することも効果的です。
中小企業基盤整備機構や商工会議所などに相談するとデジタルに強い専門家を紹介してくれるケースもありますので、必要に応じて社外の専門知識を活用することも検討してみると良いかと思います。
3-4 労働環境の改善や従業員育成など人への投資も
デジタル技術の導入と言っても、全てをオートメーション化出来るとは限りませんから、使うこととなる従業員のデジタルスキル向上も欠かせません。
一方で、短期間のうちに従業員に詰め込んでしまうのは、『通常業務とデジタル化への移行』の両方がのしかかることとなるため、計画的な研修が必要となります。
最初のうちは大変かもしれませんが、人手不足の波が押し寄せている現状を放置すればもっと大変なことになってしまいます。
中長期的に考えれば、業務効率化による労働環境の改善や品質の向上に繋がるため欠かせない取り組みと言えます。
更に、従業員のデジタルスキルが向上することで新たなビジネスチャンスの創出も期待ができます。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ものづくり補助金を活用した人手不足解消策(デジタルの導入)として、いつもと少し趣向を変えて、
製造業における人手不足問題とデジタル技術
デジタル技術の導入例と期待できる効果
ものづくり補助金によるデジタル技術導入に向けたポイント
という構成で記事を書かせていただきました。
製造業において人手不足は待ったなしの状況となっており、人手不足解消とデジタル技術の活用は切っても切り離せないと言える一方で、導入には様々な検討項目があることもまた事実です。
ものづくり補助金「省力化(オーダーメイド)枠」の活用はそうしたハードルを下げるに非常に効果的なツールの1つです。
制度改変が行われているなど注意しなければならない点もありますが、活用について検討する価値は十分にあると思っています。
また、もしご不明な点などあればお気軽に当事務所までご連絡いただければ幸いです☆
補助金は『募集期間』があるため、「知った時にはもう終わってた、、」ということが起こりがちです。
ぜひ当事務所では補助金に関する情報発信を行っておりますので、定期的に覗きに来ていただければ幸いです。
もちろん、当事務所でもお手伝いさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
※民間企業など行政書士以外が申請者に代わって書類を作成することは違法です。行政書士以外の書類作成代行の広報にはお気を付けください。また、ものづくり補助金では『申請代行の営業活動』は不適切行為として明記されています。
今回は以上になります。
ご相談やご不明点などございましたら当事務所までご連絡ください。
※新年度となり、各種支援制度が動き始めると当事務所の業務状況次第ではお受け出来ない事態となることも考えられます。
ご興味がありましたらお早めにご一報ください。
皆さまの持続的な事業運営を願っております。
それではまた