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星野源が創り出すものを信頼する理由

「星野源 MUSIC VIDEO TOUR2」を完走しました。なので、今回は音楽家としての星野源を切り取っていきたいと思います。

音楽がどうすごいのか、とか。歌詞の深読み、とか。そういう専門的なことは得意な人に任せたいと思います。
私も読みたいから色々書いてほしいな。推してる人が称賛されてるのを見るのは嬉しいよね。

これ、公式のYouTubeチャンネルの東京ドームライブの映像なんですけど。このボリュームを公式で出してくれるの、ほんと嬉しい。
話が逸れた。これの、29分あたりの。ライブで最後の曲なんですけど。めちゃくちゃ楽しそうに笑って歌うんですよ。
もうね、笑顔が爆発してる。すっっっごいカワイイ顔。
楽しいんだって、見てるこっちが楽しくなっちゃうくらい。上っ面じゃないのよ。本当に見てるこっちまで嬉しくなるような顔をしてる。
ライブの、それもラストでこの笑顔ができるの、本当に歌うのが好きなんだなぁって実感させられる。

星野源の書く歌詞も素敵ですよね。日常のワンシーンを切り取るのがものすごく上手い。

手を繋ぎ帰ろうか 今日はなに食べようか
「こんなことがあった」って君と話したかったんだ

星野源「喜劇」

目が覚めて涎を拭いたら 窓辺に光が微笑んでた
空の青 踊る緑の葉 畳んだタオルの痕

星野源「Family Song」

いや、こんな鮮やかに日常を切り取れる人って居る?? これだけじゃなくて、ふとしたワンフレーズの日常がすごく好きなんですよね。
普通のことを、普通の聞き取りやすい声で歌ってくれる。そういうところが好きなのかもしれない。

改めて星野源の好きなところを考えれば考えるほど、たくさん思いつくんだけど。1人で生きる日常を切り取って、生きてるのは1人だけど、誰かと一緒に寄り添えたら素敵だねって言われてるような曲がたくさんあって、それがブレない根本にずっとあるから、こんなにも惹かれたのかもしれない。

ものすごく、普通の人をわかってくれる人だと思う。
ほしいもの、言葉をそっと差し出されるような。そんな感覚にさせてくれるものを、たくさん創ってくれるから、こんなにも一生懸命に追いかけてしまう。

今回の「星野源 MUSIC VIDEO TOUR2」もそうでした。
YouTubeでほとんど全部のMVを出してくいれてるのに、ちゃんとDVDという形にしてくれたことはありがたいの一言ですね。デジタルデータはいつ無くなるのか分からないので。
これだけ大量の娯楽が配信で安くある中で、ましてや無料で見れるMVを集めただけのDVDって意味があるのって言葉をひっくり返すだけのものが詰め込まれてました。

創作秘話とか聞くのが好きなんですよ、私。
小説とか音楽とか映像作品を創った人が何を見て、そういうストーリーができたのか、とか。ハプニングとか、こういうことを意識しながら創ったんですよ、って話を聞くのが好きなんです。
なので、MVを見る前にゆるく、こういうことあったよねって話しながら見るこのスタイルがとても良かったです。
でも、たぶん星野さんも同じこと考える人なんじゃないのかな。じゃないと、インタビューツアー形式のトークなんて思いつかないと思う。

私が星野源が創るものを信頼しているのも、ここにあるんです。
本人が創りたいものを作ってる。
この一言につきる。

今、こういうことがしたいから。今、こんなものを作ってみたいから。今、挑戦したいことがコレだから。
全部、14曲分。ちゃんと答えてるんですよね。この時はこれがしたかったって。
でもこれ、当たり前のようで当たり前じゃない。
世の中にウケるから、求められてるから、ではなく。自分の意思で、やりたいものを作ってる。だから楽しい。作るときも、ちゃんと明確なイメージやビジョンがある。そういうのが全部、伝わってくる。

娯楽が多いせいで、大衆に求められてるものを創りがちなこの世の中で、「自分の創りたいもの」を曲げなくてもいいのは、「星野源」のネームバリューもあるんだと思うけど。
それでも、裏方や作り手へのリスペクトを忘れずに「自分の創りたいもの」を貫く姿勢とか、そこに創り手としてプライドを感じるから、私はこれからも星野源の創るものを信頼し続けようと思ってる。

宣伝のために作るのではなく、自分を表現するために、何かを伝えるためにMVをつくる。つくっていきたい。
そう話していた星野源の言葉を、これからもずっと信じ続けていきたいな。

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