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ダウ理論とエリオット波動の違いって?

こんにちは!FXのトレードを始めたばかりの方にとって、「ダウ理論」と「エリオット波動」は何となくわかってはいても、何が違うんだっけ?と思う方もいるのではないでしょうか。でも、大丈夫です!今日は、この二つの理論がどう違うのかをわかりやすく説明していきます!

 1. トレンドの捉え方の違い

まず一番大きな違いは、トレンドの捉え方にあります。ダウ理論では、トレンドは「高値と安値の連続的な更新」によって定義されます。つまり、上昇トレンドであれば、高値が前回の高値よりも高く、安値も前回の安値より高くなるというのが基本です。これを「高値切り上げ、安値切り上げ」と呼びますね。

一方、エリオット波動はトレンドを5つの上昇波と3つの下降波(またはその逆)という波のパターンで捉えます。この理論では、市場の動きは一定のパターンに従っており、トレンドはこのパターンの中で繰り返されると考えられています。つまり、エリオット波動ではトレンドが「波」の形で現れると見ます。

2. 時間軸の違い

次に、時間軸の違いについて考えてみましょう。ダウ理論では、主に「長期的なトレンド」を重視します。ダウ理論が提唱された当時、株式市場の動きを長期的に捉えることが重要視されていたため、トレンドの変化を確認するためには数週間から数ヶ月、時にはそれ以上の時間が必要です。

対照的に、エリオット波動はより細かい時間軸にも対応しています。エリオット波動のパターンは、日足や週足だけでなく、1時間足や5分足など短期のチャートでも見ることができます。そのため、トレーダーはエリオット波動を使って短期的なトレンドの転換点を捉えることができるのです。

3. 理論の適用範囲

ダウ理論は、主に株式市場全体の動きを分析するための理論として発展しました。そのため、個別の銘柄よりも市場全体の指数(例えば、ダウ平均株価)を対象とした分析が中心となります。もちろん、FX市場にも応用できますが、元々は株式市場向けに作られた理論という点でその起源を知っておくと良いでしょう。

エリオット波動は、株式市場だけでなく、FX、商品市場、仮想通貨など、あらゆる市場で使える普遍的な理論として位置付けられています。波動パターンは、どの市場においても適用できるため、汎用性が高いといえます。特に、FX市場ではトレンドの転換点を予測する際に広く利用されています。

4. 相場の心理に対するアプローチ

ダウ理論は、相場の心理を価格の動きに反映させることでトレンドを捉えますが、そのアプローチはシンプルで、価格が事実上どう動いているかに焦点を当てます。相場の参加者が「買い」や「売り」をどのように行っているかがトレンド形成の基盤となっています。

一方、エリオット波動は、相場の心理が市場参加者の集団的な感情(例えば、恐怖や欲望)として波動の形に現れると考えます。エリオット波動の各波は、人々の心理状態がどのように変化しているかを示しているとされ、相場のサイクルが心理的な要因で構成されていると考える点が特徴です。

5. 実際の使用における柔軟性

ダウ理論は、比較的シンプルで使いやすいという点が強みです。トレンドが明確に見える時、特に長期的な視点では、ダウ理論を適用するのは非常に効果的です。しかし、そのシンプルさがゆえに、複雑な相場や短期的な動きには対応しにくい場面もあります。

エリオット波動は、その複雑さゆえに理解するのが難しいと感じるかもしれませんが、一度パターンを認識できるようになれば、非常に多くの相場に対応できます。エリオット波動は、細かい分析や短期トレードにおいても効果的であり、トレンドの始まりや終わりを予測するのに役立つことがあります。

6. 結論:どちらを使うべきか?

ダウ理論とエリオット波動は、いずれもトレンドを捉えるための強力なツールですが、その適用方法や目的によって使い分けることがポイントです。

もし、あなたがシンプルなルールでトレンドを見極めたいと考えているなら、ダウ理論が良い選択かもしれません。特に、長期的なトレードを志向する場合には、ダウ理論が非常に役立つでしょう。

一方、より詳細な分析や、トレンドの転換点をピンポイントで捉えたいと考えるなら、エリオット波動が力を発揮します。複雑な理論ではありますが、その分応用範囲が広く、様々な市場で使える汎用性の高いツールです。

最終的には、あなたのトレードスタイルや目的に合わせて、これらの理論をうまく使い分けていくことが重要です。ダウ理論のシンプルさとエリオット波動の詳細な分析を組み合わせることで、より精度の高いトレードができるようになるかもしれませんね。

これからもトレードを楽しみながら学んでいきましょう!

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