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【資格】G検定に合格してきたので、ポイントをざっくりと。

昨年からChatGPTを筆頭にAIが社会に大きなインパクトを与えおり、様々な場面でAIというワードを耳にすることが多くなってきました。
AIに関する仕事をしていなくても、最低限の知識を付けることはこれからのAI時代を生きていく中で重要になってくると思います。
そこで、今回はAIの知識を保有していることを示すG検定に合格してきましたので、勉強時間や勉強方法、試験を受けてみた感想をざっくりとまとめていきたいと思います。
また、もっとこうしておけば楽に合格できただろうなといった反省点もまとめますので、今後受験する人は参考にしてください。
是非最後まで読んでみてください!
※2023年7月に受験した時の記事になりますので、最新情報ではない可能性があります。


G検定とは?

G検定とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する
AI・ディープラーニング活用のためのリテラシーを有しているかを認定する資格のことです。
合格すれば合格証やオープンバッジが発行されます。
オープンバッジとは、知識・スキル・経験のデジタル証明として利用されるもので、G検定合格者であることを周囲にアピールすることが出来ます。

合格証
オープンバッジ

詳しくは、G検定公式サイトからご確認ください。

注意事項

G検定に関する試験問題やそれに類したものは一切記載していませんので予めご了承ください。
(運営元の一般社団法人ディープラーニング協会が許可のない問題の公開を禁止しているため)
問題の雰囲気を掴みたいのであれば、オフィシャルサイトにある例題を見てみることをお勧めします。

受験者のスペック紹介

・26歳の社会人1年目
・大学・大学院では情報工学を専攻

勉強時間

対策期間は2週間で、勉強時間は約20時間になります。
(通勤時間を使って約5時間、机に向かって勉強したのが約15時間)

使用した教材

テキストは公式のものを使用して学習しました。

深層学習教科書 ディープラーニング G検定公式テキスト 第2版

勉強方法

対策時間の9割5分をテキストの読み込みに使いました。
まず1周軽く理解しながら読み進めました。
しかし、1周読んでみたはいいものの理解が薄っぺらいことに気付きました。右から左に抜けていく感覚です。
このように感じた理由としては、

1.覚えなければいけない単語名が情報系特有であること
⇒単語自体の意味は理解しているが、「この単語の意味は何でしょう?」というように出題されることがあるテストにおいては単語名と意味の紐付けが重要である。横文字であったり独特なネーミングセンスのため、単語名を覚える時間が必要になる。

2.アルゴリズムや理論のように根本的な理解が必要であること
⇒この表現が正しいかは分からないが説明すると、
「Aという理論は○○である。」のような単純なものが少ない。
「Aという理論は○○と△△から構成される。○○は●●ということで、△△は▲▲ということである。この●●は・・・」というイメージ。
例えば、”機械学習の具体的な手法”という分野にある価値関数を一例に挙げてみると、
”強化学習は現在の状態から将来の報酬を最大化する行動を選択するもの。すなち最適な方策を見つけ出すことである。しかし、最適な方策を見つけ出すのは難しいので状態や行動の価値を設定する。これを状態価値関数と行動価値関数と呼び、これらを最適化することを考える。行動価値関数をQ値とも呼び、これを最適化する手法の1つにQ学習やSARSAがある。”

この説明文だけで覚えることが6つほど出てきているのがわかるだろう。
また、それぞれについて深く理解しようとしてしまっては時間が足りないし、そもそも範囲外である。
ここで厄介なのが、前を理解しないと次が理解できないものも出てくることである。
ここを上手く線引きして学習するスキルが必要になる。

こうなってしまうのは、巨人の方の上に立つもの。つまり先行研究の手法を参考に新しい手法が生まれる分野だからだと思う。

3.分量が多いこと
他の資格の参考書と比較しても同じくらいの分量があり、内容も理解しにくい。参考書を読むだけでも細かいところに引っ掛かり、想定以上の時間がかかってしまう。
1つを覚えても、新たに覚えたものによって上書きされる現象が起きてしまい、頭の中の総知識量が増えない。

試験日まで残り少なかったのですが、もう1周通して読んでみて、少しでも引っかかったところを付箋でマーク。そこを重点的に調べて理解する方向にシフトしました。付箋は食事中に眺めるなど、”ながら”で反復して見るように意識していました。
かなり時間はかかりましたが、わかっていない場所を短いサイクルで何回も復習することができ、教科書8割くらいは理解できるようになりました。

いま振り返ればこの方法にシフトして正解だったと思います。

受験した感想

問題集と比較して試験の難易度が非常に高いと思いました。
単純な暗記問題(この単語の意味は何でしょう?)のようなものは少なく、単語の概念や内容を理解しているか他の手法との区別はついているかを問う問題が多いです。
例えば、〇〇について正しい説明を選べ。のような問題です。
また、説明として正しくないものを選べ。という形式も多かったです。
軽く知っているなど程度の中途半端な理解では、自信を持って選べないと思います。
なので、参考書を流し読みする程度の対策では通用しないでしょう。

私がおすすめする対策方法

以上の点を考慮して、過去に戻れるならこうやって対策するだろうな。というものをまとめていきます。

1.対策する範囲を限定する

G検定は7つの分野から構成されていますが、ここから徹底的に理解する分野を絞り出しましょう。
おすすめは2つです。2分野を徹底的に理解できるようにしましょう。
(後述しますが、正しくはもう1分野加えた3分野です)

1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題
2.機械学習の具体的手法
3.ディープラーニングの概要
4.ディープラーニングの手法
5.ディープラーニングの社会実装に向けて
6.数理・統計
7.法律・倫理・社会問題

シラバス参考 7つの分野

私の試験結果から分析してみます。
個人別の正答率が分かるのですが、2つの分野が90%、4つの分野が75%、1つの分野が60%という結果でした。
まさに学習時に重点的に調べ2つの分野の正答率が高く、その他は微妙な数値になっていることがわかります。
さらに言えば、一番手付かずだった最後の「法律・倫理・社会問題」は60%程度でした。
理解度レベルがあるラインを超えると劇的に正答率が上がること、各分野に対する足きりがないことからも、分野を絞るのは非常に有効な手段だと思います。

2.「ディープラーニングの手法」分野への理解を深める

ただし、分野を絞るといっても分野ごとの得点配分はわかりません。
得点配分が少ない分野の正答率は高くても、得点配分が多い分野の正答率が低ければトータルの点数は低くなります。
参考書のページ数と受験した時の体感から、「ディープラーニングの手法」のボリュームが多いです。つまり、「ディープラーニングの手法」の得点配分が多いということが予想できます。
得点配分が多い分野への対策は定石ですよね。
なので、分野を絞ると言っても「ディープラーニングの手法」への対策は欠かせません。
必ず参考書を読み込み、分からないところは調べて対策をしましょう。

3.参考書の読む順番を変える

私がおすすめする順番は以下の通りです。

2.機械学習の具体的手法
3.ディープラーニングの概要
4.ディープラーニングの手法
5.ディープラーニングの社会実装に向けて
1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題
7.法律・倫理・社会問題
6.数理・統計

または、

1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題
7.法律・倫理・社会問題
5.ディープラーニングの社会実装に向けて
2.機械学習の具体的手法
3.ディープラーニングの概要
4.ディープラーニングの手法
6.数理・統計

個人的には、機械学習の具体的手法が分からなければディープラーニングも理解しにくいので、機械学習の具体的手法⇒ディープラーニングの概要⇒ディープラーニングの手法、の流れは守ってほしいところです。

ぶっちゃけ話

ここまで堅い内容を話してきましたが、参考書の内容がそのまま出題されることは少なかったです。
繰り返しになりますが、難易度としては「参考書<試験」でした。

しかし、ぶっちゃけこの試験は受験中に調べることが可能です。
調べるのと調べないのでは別試験になるくらいのレベルで調べることが大事だと思います。
ここで、私が行った調べ方を紹介します。

Google検索

「単語の意味を選べ。」みたいな問題はその単語を調べ、選択肢から意味が合致するものを選択しました。
ほとんどの問題はGoogle検索で対応できると思います。

ChatGPT

選択肢が複雑(長い)で調べてもわからないような事例問題は、ChatGPTに聞きました。
ただし注意点が2点あります。
1点目・・・問題文はコピペできないこと。
2点目・・・返答が正解しているとは限らないこと。

個人的には、タイピングするのにも時間がかかるし、ChatGPTの返答にも時間がかかるので最終手段程度に考えてくれればいいと思います。

注意点

ただし、調べられるからと言って対策なしで挑めば不合格になると思います。
理由は2点あり、
1点目・・・調べるにしても最低限の知識がなければ理解できないこと
2点目・・・参考書レベルの問題も複数出題されること

この試験の特徴として時間が少ないので、参考書は一通り目を通して最低限の理解はしておくことで少しでも時間の対策をしましょう。

最後に

合格率は高いので、しっかり参考書を読んで理解していれば合格できます。試験開始して問題文の難しさに戸惑うかもしれません。
しかし、落ち着いて臨めば大丈夫です。
また、時間が足りないとも言われています。
長文で理解しにくい問題であったり、対策が追いつかなかった分野の問題はチェックを付けて後回しにしましょう。
一通り解いた後に、戻って解答できるので焦らなくて大丈夫です。

皆さんが合格できることを願っております!

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