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もちろん旅立つ友を空港まで見送る「お見送り」ではなくて、書類選考や面接で不合格だった場合に使われる「お見送り」の話。

クライアントからエージェントへ来るお見送りの理由は
①どこがダメだったか具体的な理由を明記
②理由なし
のどちらかだ。

ただエージェントから候補者さんに伝えられるお見送りの理由は
「他の候補者との総合的な比較検討によって」みたいなふわっとしたものが多い。

なぜか。

①のような具体的な理由が書かれている場合、結構ネガティブなことや面接態度やマインドセット、スキルが不足している等をストレートに記載してあることが多い。(候補者さんには直接この内容伝えないでねと一文を添えて)
これはエージェント向けに、「だから次からこんな候補者さんは紹介してこないでね/この点気をつけて紹介してね」という意味合いもこめられてる。

ただ①をそのまま(もしくは近しい表現で)候補者さんに伝えると「いや、それは向こうの思い違いで私はこんなマインドセットだ」「え、そんなことないですよ私には〇〇のスキルがあって、、」「、、、もういいです、Mr.カンガルーさんからは今後紹介受けません」など、ややこしくなる(こんな表現ですみません)ことがある。

もちろん面接内で双方の理解に齟齬があることもあるだろう、後だしじゃんけんみたいに言われて反論したくなる気持ちもわかる。でもそれが面接だ。

②のように、テンプレートというかフォーマットに沿った不合格通知が来る企業にはなぜ不合格だったのか理由が書いていない事が多い。大企業にその傾向が強い。理由はエージェントと「ややこしく」なりたくないため。先ほどの反論はエージェントからくる可能性もあるからね、エージェントも一度お見送りになったとて理由に納得いかない場合はなんとか説得して合格にできないか試みるからね。

もしくはRPOと呼ばれる採用代行業者が間に入っていて、その業者と面接官であまり情報のやりとりがなく事務手続きのみ代行しているため「お見送りの理由を把握してない」こともある。エージェントとやりとりしているのはその業者なので、聞けども聞けどものれんに腕押しのような回答しかもっていない。

そして、エージェントだってなるべく候補者さんと「ややこしく」なりたくはない。
ややこしくなると本来の業務時間を割いてしまうし、その候補者さんとの関係も微妙になるから、ね。

となると、お見送りとなった場合どんな理由が一番いいかというと「他の候補者と総合的に総合的に比較検討した結果」となる。

「総合的に」がキーワードかな。

①のように理由が明記されてても②のように理由が分からなくても、この文言だと嘘ではなくなる。加えて反論しづらい。

「総合的にってどういうことですか」くらいしか聞けないんじゃないかな、聞いたとて「クライアントに確認しましたが、様々な基準で他候補者と比較した結果でして、、」と肩透かしのようなやり取りが続くだけだ。

Mr.カンガルーはどうしてるのか。
大体の候補者さんには、同じように「総合的に、、」の回答をしている。
ただ候補者さんによっては、割とストレートな内容を伝えているケースもある。
「あなたには悔いのない転職活動をしてほしい」と思える候補者さんに出会った時だ。
これは最初に面談した時にある程度判断できる。キャリアを伸ばしたいと真剣に考えている人、こちらの話を真摯に聞こうとしてくれている人。そんな人は、お見送りの理由をしっかり目に伝えても「ややこしく」なる可能性は低くむしろポジティブにとらえてくれることが多い。

もちろんそのままMr.カンガルーの紹介で次の転職先に移れることがベストだ。ビジネスだしね。
とはいえ、仮に他エージェントからのオファーを受諾したとて、その候補者さんとの関係はその後も続くパターンも多く、その次の転職活動でまたご一緒することもよくある。たぶん正直に話すことによってお互いの信頼関係が産まれたのだと思う。

「ややこしくなる」リスクを取って「信頼関係」を得るか。

このあたりの判断を私はしているし、他のエージェントもしてる人はいるんじゃないかな。

候補者さん目線だと「今後の参考にしたいだけなので、よければストレートなお見送り理由教えてもらっていいですか」とエージェントに伝えるとよいと思う。①の場合はそれに近い表現で教えてくれるだろうし、②の場合はクライアントに確認してくれると思う。

それでも「総合的に、、」みたいな事を言ってくるエージェントとはおさらばだ。


さて、今日は時間ができたので本日上映開始 ジブリ最新作「君たちはどう生きるか」を観てこよう。また感想書きます。

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