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損する経験の大切さ

以前、このブログでは「損切り」は悪いことではないということをお伝えしました。

資産づくりにおいて「損をする」ということは「悪いこと」と捉えられてしまいます。

まぁ大切なお金が減ってしまうわけですから、「良いこと」ではないですよね。

損は良くないけど・・・

先ほども書いたように、損は良いことではありません。

投資をせっかく始めたのにドロップアウトしてしまう人はほとんどが損をして続けられなくなったことが原因です。

まだドロップアウトしたくらいで止まればいい方かもしれません。

中には、自分が勤めている会社のお金などに手を出してしまい、横領の容疑で逮捕されてしまう人もいます。

ときどきテレビで「経理担当の人間が億単位の横領をして逮捕された」というニュースが流れてきます。

そしてそのような過ちを犯した人が話す動機の中にはギャンブルに嵌ったという人も多いのですが、同じくらい聞くのが「投資に失敗して、なんとか取り返そうと思った」という動機です。

ここまで書いて見返してみても、やはり損は良くありませんよね。

損をしないと暴走する⁉

しかし、私個人としては損をする経験は決して悪いこととは言えないと思っています。

実際に投資に限らずギャンブルでも嵌ってしまう人は、始めたばかりの段階で思いがけない利益を経験している人が多いのです。

いわゆる「ビギナーズラック」というやつですね。

何か根拠があったわけではないのに「たまたま当たって」利益を得てしまう経験をしてしまっているのです。この「たまたま」の成功体験がよくないのです。(成功体験と言ってよいのかも微妙ですが・・・)

人間は楽な方へいってしまう生き物です。

本当であればそんな簡単には利益を得られないのですが、たまたま失敗せずにいきなり利益を出してしまうとその経験が忘れられなくなり、損をしても「いや!きっと次は勝てるはずだ」とどんどん嵌ってしまうのです。

なるべく一発で損を取り返すためにはより多くのお金をつぎ込むしかありません。

この状態になってしまった人は「コツコツ」ではなく、なんでも「一発」で取り返そうと必死になってしまいます。

ここまで来ると、もはや投資はギャンブルでしかありません。

小さな損を経験する

一方で、テレビなどで取り上げられるベテラン投資家や学生時代から投資を始めて続けているといった「長く」投資を続けている投資家は、最初からいきなり大儲けしたという話はほとんど聞きません。

どちらかというと、最初は無理のない金額で慎重に銘柄を選んで、それでも「小さな損」を繰り返しながら、徐々に勝率を挙げて経験を積みながら今に至るという人が多いように感じます。

損が小さいことでリカバリーもしやすいですし、自分で慎重に選んでいるわけですから、なぜ損になったのか分析もしやすく、次へ経験を活かせるわけです。

損は良いことではありません。ですが、損をしないで成功をしてしまうといろんなものを見失いがちです。

小さな損であれば、同じ損であったとしても、その経験はむしろ「利益」となることもあるのです。


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