投資信託って何?(後編)
前回に引き続き、投資信託についてざっくりと触れていきます!「ざっくり」と言っておきながら、前回は割と長くなってしまったので、今回はもっと「ざっくり」といきますね!
ズバリ!投資信託のメリットは⁉
前回は、投資信託の仕組みや用語について触れてきました。投資信託は福袋のようにプロが選んだコーディネートセット!みたいなものだとイメージしていただけましたでしょうか?
イメージができたところで、まずはメリットをお伝えしていきます!
分散投資
透明性の高さ
少額からできる
投資信託のメリットで欠かせないのは「分散投資」でしょう。個人の投資家では分散投資は大事とはいえ、金額に見合わないほど多くのものに投資し過ぎるのは逆にリスクになってしまいます。
アメリカの株を買おう!と思って、まず企業の情報を調べ、一社ずつ株価を見ながら買っていく・・・
そんなことしていたら、時間もかかりますし、買おうと思っても躊躇してしまったりでなかなか進みませんね。私でも考えただけで頭痛くなりそうです。初心者がこれをやったら大事故しか見えません・・・。
投資信託であれば、一つの投資信託で複数の企業の株や債券に投資されますので、一つ買うだけで分散投資が完結します。
精神的な負担も軽いですし、お金より大切な人生の「時間」という資産を極力節約して投資を行えます。リスク抑制も素人が投資するよりもはるかに期待できます。
透明性の高さもポイントです。
投資信託は、基準価額が毎日公表されます。(取引価格なので、隠せません!)また、購入した投資家には運用報告書という、いわゆる成績表が決算の度に出されます。(毎月決算型の投資信託の場合、これが毎月出ます!)
また、前回のブログで少し出ましたが、監査法人による監査もあります。
さらに、現在はSNSの普及により「あの投信は良い!あれはダメ!」など投資家の意見も日夜飛び交っていますので、本当に良い投資信託は流行りやすいですね。
そして、投資金額を少額に抑えることができることも特徴ですね。
債券などでは最低購入額が100万円単位のものも少なくありませんが、投資信託は1万円程度から購入可能です。
デメリットもある!
ここまで良いことを書いてきましたが、もちろんデメリットもあります。投資をする上ではメリットよりもこちらの方が大事ですね。
元本割れの可能性
手数料など余計な費用がかかりがち
個別投資と比べて利益が小さくて短期投資に向かない
元本割れに関しては、言わずもがなですね。投資はどんなにリスクが低いものであっても元本保証はありません。プロが投資をしているとしても、絶対はありません。
前回のブログで出てきましたが、手数料だけでなく信託報酬などの投資信託ならではの費用が発生します。
ただし、これらの費用は投資信託によって異なりますので、安いものを探せば抑えることも可能です。
そして、投資信託は個別投資と比べてもうまみを感じにくいという特徴があります。デメリットというよりは、考え方の違いとも言えます。そもそも投資信託は長期運用でコツコツ行うものであるということを前提に考えるべきでしょう。短期でドカン!と儲けたいという人には絶対に向きません!あきらめて自分で株を買いましょう。
投資信託はこう使え!
ここからは初心者の方にお勧めしたい投資信託の活用方法をお伝えしようと思います。(あくまでも個人的な考えです。利益を保証するものではありませんのであしからず)
それは、コアサテライト戦略での活用です。
なんだかわけわからない横文字が出てきましたね・・・
この戦略は投資先をコア(核)とサテライト(衛星)にわけて投資するものです。
メインの投資となるコアの部分は守り重視(低リスク)、対照的にサテライトの部分は攻め重視(リスクをとる)に分けることでリスクを抑えつつ、そこそこの値上がりによる利益も追及する方法です。
投資信託をコアの部分に充てて、リスクを抑えながら安定的に運用していく一方で、サテライト部分はコアよりも金額を抑えつつ個別投資などのリスクのあるものへ投資を行うといった具合です。
これならば、投資家はサテライトの部分に注意を向けることができます。だからといってコアの部分を疎かにしているわけではありません。透明性が高いプロの運用に任せているわけですから。
人それぞれにはなりますが、配分はコア部分約7割、サテライト部分約3割がやりやすいでしょう。(もちろんレベルに合わせて配分を変えることもありです!)
コアの部分は長期投資で安定性を重視してそこそこの利益をコツコツと積み上げ、サテライトではリスクをとって短期投資などで利益を追求していきます。投資額全体で見てもサテライトは金額が少ないため、仮に暴落が起きてしまっても価値が暴落するのはサテライト部分に限られます。
戦略の一つのツールとして活用しよう!
このように、投資をする上で金融知識は重要ですが、戦略(指針)を持つことも重要です。
やみくもに個別株ばかりを追い求めても、市場が暴落したときには資産が打撃を受けてしまいますし、かと言って債券などの商品ばかりだと、利益が小さくなり、物足りなさを感じてしまうでしょう。
戦略は、最初からずっと同じままでいく必要はありません。金額や経験、そのときの市場の状況に合わせてカスタマイズしていくのです。
投資信託は、投資商品としてみれば、個別投資などと比べて利益は限られますし、魅力が低くみられがちですが、戦略を実行していくための重要なツール(武器もしくは道具)になるのです!
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