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【投資初心者必読】売れ筋ランキングには〇〇がある⁉

 今年も残す少なくなり、「2023年総まとめ!売れ筋ランキング!」など今年のまとめランキング特集も目にするようになりましたね!

 新NISAなどのランキングも見かけますが、投資の「ランキング」は少し気をつけてください!

ランキングをよく見るけど…

 証券会社のホームページなどで「売れ筋投資信託ランキング」などを見たことがある方もいらっしゃるかと思います。

 今年も残すところあと一週間ほどとなりましたから、冒頭のような「今年の売れ筋ランキング」などもこれから目にするようになるでしょうね!年の瀬を感じます!

 これらのランキングは、他の投資家がどんなジャンルの商品を買っているのか、他の人はどれくらいの利回りの商品を買っているのか、どんな商品がトレンドなのかを知ることができます。個人投資家には貴重な指標の一つになります!

 以前のブログで投資信託の仕組みを書きましたが、投資信託は証券会社などの販売会社、運用の指図をする運用会社、そして資産を保管・管理する信託銀行の3つの存在があります。

 証券会社などの販売会社がお客様に販売します。販売会社は、販売すると運用会社から手数料を貰えるのですが、会社によっては手数料以外にも、販売担当者個人に販売奨励のための報酬が用意されたり、運用会社から販売担当者へポイントのようなものが付与されたりします。

 この仕組みがランキングに大きな影響を与えているのです!同じ運用会社の同じ投資信託なのにあっちの銀行では売れ筋トップ3に入っているのに、こっちの証券会社ではトップ3どころかランキング圏外になっている…なんてことがあるのです!

 また、ほぼ同じ内容で同じくらいの運用成績の商品ですが、運用会社が違うだけでなぜか一方は売れ筋になっていて、もう一方は売れていない…なんてこともあります。

ランキングには裏がある!

 なぜこんな不思議な現象が起こるのでしょうか?

 販売の仕組みには先ほどのような「仕組み」があるわけですが、この仕組みの中のカラクリが影響しているのです。

 運用会社の戦略によっては、販売会社によって手数料が違うこともあります。A証券だけは3%の手数料を払うが他の金融機関は2%といった感じです。

 こうなると、A証券は利益をあげるためにこの商品を売ろうとしますよね?

 そうすると、この商品を『オススメ!』とか『一推し!』として推奨商品にします。

 会社が「売れ」と言うわけですから、現場の営業マン達は逆らえるわけがなく、この商品を売り込みます。

 金融業界はご存知の通り成績がすべてです。営業成績はボーナスにダイレクトに影響します。最近では働き方改革という名のもとに給与体制を見直して「完全成績連動制」のようにしている会社もあるため、ボーナスだけでなく月給に反映するところもあるでしょう。

つまり、『売れ筋ランキング』は売れ筋ではなくて、『販売会社が売りたい!買って欲しい!ランキング』なのです!

 もちろん、金融機関も数多くありますから、中にはこんなご時世にも関わらず「お客様第一!」を貫くところもありますから、全てではありませんよ!

投資信託にかかる費用を確認しよう!

 先ほど、販売の担当者へ報酬があるという話が出ましたが、私たちが投資信託を購入する際に発生する費用についても確認が必要です。

 まず、販売会社(証券会社や銀行)へ支払う販売手数料です。これは購入する会社ごとに異なります。文字の通り、販売会社から購入する段階で発生する費用です。現在はネット証券が普及しているため、安くなってきていますね。

 次に信託報酬(運用管理費用)です。これは運用会社へ払う資産の運用代行費用や管理代のようなものと考えてください。

 そして、売却時に発生するのが信託財産留保額です。これは、投資信託を売却して換金するときに発生します。「留保」という文字が入っていますが、私たちがその投資信託を手放すときに運用会社に残すお金です。これは販売手数料などとは異なり販売会社や運用会社の利益にはなりません。
 投資信託は、株や債券などの様々な商品の詰め合わせです。そして、プロが運用していても、売却する際には売却手数料がかかります。信託財産留保額は換金時に必ず発生してしまうこれらの売却手数料に充てられるのです。

きちんと調べてから購入を!

 ということで、私が何を言いたいかといえば、ランキングやおススメとして出てくる商品は、必ずしもその人にとって本当に必要だったりおススメではないということです!

 もちろん、ランキング上位の商品は手数料も安くて成績もいい本当に買いたい人が多いものもありますが、すべてではありません。

 情報化社会となり、これまでよりも私たちお客側が情報を集めやすくなってきました。ですが、きちんと事前に情報を集めて活かさなければ、儲かる可能性も一転して損をしてしまう可能性へと変わります。

 「あ、今はこういう商品が売れているんだ!買っちゃおう!

 ちょっとその前に、いったん立ち止まってリサーチをしましょう!


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