【大切な人】贈り物②

贈り物。
昔は、相手が好きそうなものを想像して贈るのが好きだった。
それも、非日常的でおしゃれなものが好きだった。
もちろん非日常を楽しむことができるのも贈り物の魅力だと思うけど、ある時を境に少し贈り物の中身が変わったように思う。

きっかけは、結婚祝いのお返しをするとき。
ばあちゃんは、カタログギフトから選ぶの億劫とのことだったので、思い切って欲しいものを聞いてみた。
そしたら、「すり鉢が欲しい」と返ってきた。

正直、お祝いのお返しにすり鉢か…
そんな高価なものでもないし…
と、思いながらも贈った。

届いてから、すぐに電話が来た。
「いやぁ〜あれいいわ!すごく軽い力ですれるのさ。それに、いいデザインだ。」
ほぼ毎日電話してたので、電話越しでもワクワクしているのが伝わってきた。

その時、贈り物は値段や非日常を届けるだけのものではないことを改めて教えてもらった気がする。

「使うたびにあんたのこと思い出すよ。」
「これのおかげで楽できる。」
言葉を変えては使うたびに褒めてくれ嬉しかったし、心から贈ってよかったと思った。

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