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明利酒類さんのプレミアム酒蔵ツアーに行ってきました。
自分の感想を当日の流れを振り返りながら感想書き連ねていこうかと思います。
まずは、ツアー開始の挨拶を明利酒類さんの営業、草野さんからの当日の日程司会進行をしてもらえる流れになりました。
明利酒類さんツアーの案内に関わる人の紹介から始まりました。
加藤喬大常務からの挨拶、自己紹介で趣味の話がでる・・・
え?どうする?何も考えてねぇよ?何言う?乗っかるか!
次に草野さんの紹介へサッカーが好きとのこと。サッカーが趣味とは知ってたけど海外リーグみるのか、ふむふむ。自分サッカー詳しくないけどな・・・
次の紹介は中島さん、昨年の7月に入社したとの事。映画が趣味で直近の鑑賞作品はオッペンハイマー、考えさせられる作品だ!彼の立場って複雑だけど凄いなぁって思えますね。
次の紹介で技術部の寺門さん、酵母の研究をしてる人で趣味がまさかの烏骨鶏飼育!すげぇ!!
ここで、この場にはいない人の紹介で川口さんがいるとの事。裏で準備してくれているらしい。
自分の紹介は割愛。お酒は明利さんの雨下で目覚めたとしかいえないしなぁ・・・
女性の方の紹介に移る。お父さんの代理でのツアー体験。自家製パンを作るとのこと。
親和性たかし。
取材かねての男性の方が趣味はマラソンとのこと。茨城生まれの水戸で育ったらしい。
47都道府県走ったような言い方だったので。ただただ凄いとおもった。
水戸で今度走りたいけどアップダウンが激しいから検討中の所に草野さんがそんなことないって痺れるぜぇ・・・
今回の取り組みは明利さんだけではなく博報堂さんJALさんとの試験的な取り組みらしく手探りな部分もあるとのこと。
今回のツアーの決め手は明利さん以外の要素がどう絡むか見たかったからもあるから気になる部分。
最近はカンボシアに販路が広がってるらしい。プレミアム酒としての多様性で嵩大常務も宣伝しにいったみたい。
ガイダンス開始で喬大常務のお話が始まりました。
明利酒類さんの興りの話からスタート。
江戸時代から水戸で起業。総合酒類メーカーの名に恥じない。
ビール以外のお酒の製造販売をできることが強味!
清酒梅酒ジンウォッカ、ウイスキーも始めましたってよどみなく言えるのがいいね。
酵母販売製造も明利酒類の強味を前面的に発言するだけあって自信のある発言。
お酒を作る際に失敗することを防ぐ為の出来の良い酵母をつくる。すごいことだ。
水の良さは土地の地名からくる由来をアピールなるほど納得。
水の出入口で、水の戸口で水戸なのかー
明るい利益を追求するから明利酒類。
消毒液を作ることで、企業がもってる資産を世の中貢献にする。
この転用は売れない時期を乗り越える点もそうだけど、何かあった時に世の中を底支えするのが、とても素敵な事だと思えますね。
常務がとても大事にしていることなのかなぁって思える発言で、職人の技術。継承した技術を大事にしたい。これはとても大事なこと。
細部に神は宿るという言葉もあるけれど、材料の良し悪しだけでは物は決らないって熱意を感じれた熱い言葉だった。
ここで最初の雨下の試飲チャンスが来ました。やはり香りがいい。
自分は、なんだかんだで色々飲ませてもらっているからポテンシャルは疑うことはないけれど、やはり美味しい。鼻に抜ける香りの良さがとてもいい。
手元にある初回や、体験で飲んだ二回目とも感じが違うかも・・・
ここで一旦ガイダンスは終わりで体験ツアーの始まりです。
移動時に酒蔵が寒いので、との案内気配りがとても丁寧。
明利さんの酵母開発の現場のまで歩きで社内を見学する流れに・・・
氷温冷蔵庫の前を通り、ウイスキー貯蔵庫の前を抜けて開発室へ・・・
開発室は、とても古い建物ではあるけれど、高い機材があるのが見て取れる・・・
酵母開発してる会社は日本でも五社以内とのこと。とても貴重な場所だ。
参加者の酒のたいする知識理解度を事前にチェックしてくれる常務の流れ実に綺麗なパスである。
ここからは、技術部の寺門さんからの説明開始です。
部屋の説明をしてくれる寺門さん。機器の大切さを前もって知ってても何かしら、やらかさないか不安で震える。(コートの裾とかで引っ掛けたらどうしよう?とか内心考える。)
酵母話をしてくれる寺門さん
日本酒作りの特殊性を感じさせない説明は流石の一言。
酵母と麹を話をさらりを説明してくれる。
(並行複醗酵なんて、そうそう聴かないもんなぁ)
酵母の話でパン作りを話題のきっかけにお話がスタート
始めて見せてもらえたのは粘土質な酵母のパックと液体酵母
小川酵母とM310酵母をみせてもらえた。
寺門さんから小川酵母の説明がされる。
明利小川酵母もしくは協会十号の説明。
培養分離から登録まで膨大な労力を考えると名前が残るのは凄い事だよなぁって、改めてリスペクト。
M310酵母の説明
およそ30年前に開発されて、M310と命名、MeirのMと310で水戸の語呂合わせは、安直ながらも一番分かりやすいキャッチーなツカミ文句だなぁと納得のネーミングセンス。
天然由来で物作りをするという部分にコダワリを感じた細かい説明。
化学合成的なものより微量な栄養素を含む天然由来の成分を使うなど細部に細やかな気配りをかんじた。
ここで香りの成分説明が始まる。
代表的な香り成分のバナナのような香りやリンゴのような香りについての軽い説明を分かりやすく解説してくれる。
ここで内部の案内をしつつ移動、奥まったところにある低音フリーザーの前で保管状況の説明。氷温保存してある酵母を取り出してもらえる模様。
温度を上げずに冷凍庫をあける技術は正直、職人芸だなぁって思えた。
(開けて閉めるまでおよそ3秒くらいの早業!)
保存状態や、培養するときの人為ミスとか作業における細かい事だけど気を付けてることを丁寧に説明してくれる。たしかにミス一個が命取りな作業だなぁと関心。
(個人的に電源系は災害時どうしているんだろうか?って疑問はあったけれども本線からそれるから割愛)
保存してある酵母をしまうときも手早かった!
(温度変化1℃してしまったのは保存容器とかに室温音伝播してるから当然やも?)
部屋の奥へ移動して説明再開
培養するインキュベーターや奥の試験室をちらっとみて驚く物があった。
ガスクロマトグラフィー!?あれめっちゃ高くね?
試験や変質させる作業は正に実験室のそのものだけど、やってる作業はミニチュア規模まで落とした酒造りそのものでここは凄い部屋だなぁと感動を覚える。
さらに奥にある部屋に培養室があって造りがとても古い作ったのは昭和三十四年・・・
なんという重みある部屋だろう・・・
(造りがなんか麹室みたいだなぁって直感的に思ったけど納得の造り)
アナログな物がたくさんがあって一日みていられる部屋だなぁって思える。
フラスコ瓶がたくさん並んでいてそれぞれで培養してるのが見て取れる。
酒造りシーズンはフラスコ瓶が増えて撹拌するのも大変とのこと。
その後に、入口側に戻り酵母の違いでの香りの違いを体験する為に飲み比べ。
赤いシールと青いシールを貼ったお猪口がそれぞれ、赤が10号、青がM310とのこと。
個人的な感想だと赤のが鼻に抜ける香りが好きである・・・
香りの話で嗅ぎ慣れていないと分からないモノという捕捉があって寺門さんが実はバナナのような香りは苦手っていう発言に、仕事としては携わっててもやっぱり個人の性質ってあるんだなぁって思えて好き好きなんだなぁと思える一幕。
飲み比べしたどちらの酵母も同じ系列だからこそいえる事で寺門さんがいってたアルコールの生産性とか、旨味のお話は実に面白かった。
酵母のお話で泡アリ泡無しのお話をしたときの番号の01で盛り上がれるのは業界の人ではって発言に草野さんお茶目だわぁって感じちゃいました。
ここで開発室の見学がおわり、今回の目玉の酒蔵見学へ
異物混入帽子の為に帽子を被らせてもらい蔵の中へ。
案内してくれるのは杜氏の平山さん。雨下をはじめ、副将軍、水府自慢も管理しれるとのこと、うーん凄い。
始めに案内してもらえたのは甑(こしき)回りの説明へ。
甑って言葉だと非常に想像つきにくいけど、規模感のデカい蒸し器だねコレ。
甑の設計が交流のある、十四代さんと同じ設計しているとのこと
(企業間交流や横のつながりがしっかりしてるだなぁと感じる)
放冷機でお米を冷やす工程を経て麹室に持っていく流れ
当日は流石に時間も時間ですしその場面は見れなかったけれど動線のデザインがしっかりされているのが印象的だった。無駄な動線がない甑→放冷機→枯れ場(冷まして広げる場所)
その日は特別に麹室を見させてもらいました。
本当にありがたい体験でした。
やはり、室の造りが堅牢で人が過ごすには過酷な環境である。
麹にとって最適な環境で培養するのに適した場所なんだと実感する。
社員さんでも中々見る機会のある場所でないのに特別に見せてもらえたことは嬉しい誤算。
麹振ったお米を広げているところに、感動したけど騒ぐ場所ではないので、じっくりとみるに留める。
枯らし場で広げてある麹を見た時とても甘い匂いがしたので、工程が進む過程を肌で感じれるとても良い体験だった。時間とかの説明もかなりしてもらえたけれど、聞いていいの?って気持ちも・・・
その奥の酒母室へ、酛とも醪とも表現される麹を酵母と合わせれ仕込みしたを見学した時、一番に感じるのは醗酵した匂いと米の甘い匂いが部屋中に感じれました。
当日覗かせてもらったのは翌日のツアー用に仕込んである雨下の醪、とても綺麗な乳白色の酒母は文字通りのの酒を含んだ酒の母という表現がぴったりな深みある色合いを揺蕩えつつも常に表情がかわる液面で見てて飽きない光景だなぁとおもつつ・・・説明を聞く。
(落ちたどうしよう?とかネガティブなことを考える自分がそこにいました。)
ツアー初日で醪も搾る光景もみれるのは贅沢なプランだと思える場面でした。
見たい人間には堪らない光景がそこかしこにあるのは正直贅沢な体験になるってのは企画として大当たりだなぁと噛み締めつつ、次の見学先へ
蔵元の一番大きな造りをしてるタンクの周りの見学
階段を登って上側から覗く光景は圧巻の一言。
9000リットルの仕込みタンクを上側から混ぜる場面仕込み蔵というだけあってここは飛び切り寒い。
温度管理が大事というだけあってもろもろ部屋が寒い水冷や空調地味なようで適切な仕事がされいるのが感じれる部屋でここで大吟醸クラスや各種のお酒を仕込んでいるのを肌で感じれるとても感慨深い場所でした。
(それはそれとて・・・落ちたら怖いなぁって考える自分がいるわけですが・・・)
仕込んでるタンクの奥に上槽室で生の雫落とし製法の現場を見学
とうとう体験ツアーの一番の目玉の見学で内心テンションは上がっていたけど、騒ぐ場所じゃないから、じっと我慢しつつ奥へ向かうと、生の雨下を搾っている場面を見る事ができました。
一滴一滴ゆっくりと落ちていく雫が集まって層を増していくのが切々と感じれてとても貴重なものを見れたと同時に、澄んだ水ようなものにもまだまだ、職人の手の加えていく過程の途中であるからこその荒々しさがまだ含まれた部分も感じれる体験でした。
ここで火入れしてない雨下の試飲をさせてもらいましたが、ガイダンスで飲んだ時とは違う芳香と口当たりにある種の棘のような刺さり方も感じれて生はこれほど違うのか・・・
出すまでに更に手が入っているんだ。という比較と鮮烈な華やかさは生だからこその違いをその場で感じれて貴重過ぎる場面に立ち会えたと思えました。
その場で雫落としを目でみて体験するのはこれほど手の込んだ手仕事の連続で職人が手間暇かけたからこその出来合い手間にこそ価値が生まれるというガイダンスで常務が言っていた言葉の体現だと思えました。
やってる仕事は職人の技術、経験値からくる勘や、その日の気候と不確定要素を含んだ大規模な実験結果の集積体が瓶の中で結ぶモノがお酒なのだと思うと人の手で造る物に価値を作るというは、物造りの芯核と捉えた表現として一番しっくりくる言葉でした。
雫落としの見学が終わった後はまた移動して原材料へのこだわり。
ガイダンスをした部屋に戻るとしばしの休憩の後、原材料を使った酒米のおにぎりと、
雨下の酒粕の甘酒と川口セレクト最高のおつまみの組合せ。
雨下をもう一度のみつつ、おつまみの説明。
ゴルゴンゾーラチーズとマスカルポーネチーズのミルフィーユのクラッカー
イチジクのドライフルーツとアプリコットのドライフルーツの組合せ。
甘酒は技術部の海藤さん謹製の甘酒とのこと。
舌触りがとてもなめらかで粒感が下に残らないほど丁寧な仕事。
(裏ごしとかしてるのかな?って思えるほど)
雨下を飲みつつおつまみを味わうってのいうのは家飲みする段階でしなかったので個人的にはとても新鮮でした。
雨下に合わせてチョイスしたというだけあってどれも違った印象を与えつつ、チーズと雨下は、引き際を際立だせる味のチョイス、イチジクは後を引く表現といえばいいのか余韻を楽しむ感じでした。個人的にはアプリコットが甘味と舌触りとても刺さりました。
仕込み水も沢山のめるチャンスあったので頂きましたが正直、水の良さはもっと感じれる場面もあってもいいようなとも、思いつつ飲んだ分だけお酒は飲めなくなる可能性があるから、そこはトレードオフな関係で難しい所とおもいつつ自分はもっと水を味わう事にも貪欲になるべきだったのかもしれないと感じました。
原材料のこだわり、その時々の気象条件、酵母の状態どれも天然が作り出すものではあるものの其処にいかに人の手で造り込む細やかな仕事が良い酒造りに結びつくものだと肌で感じ、目で愉しみ、舌で味わう体験は特別な時間になるものだと今回のツアーで感じました。
最後は端々でサポートしていただいた中島さんに送迎していただき帰宅の途となりました。