医師による決意表明(ローマ宣言より)
・医師と患者の関係性が回復されなければならない。医療の根幹はこの関係性にあり、これがあってこそ医師は患者及び患者の病気を最も良く理解でき、最も効果のある治療を施すことができ、且つ、患者も積極的な治療の参加者となるのである。
・政治の医療及び医師/患者関係への介入は中止されねばならない。
医師及びすべての医療従事者は、医療を施すにあたって自由を侵害されてはならない。報復、検閲、中傷、または懲罰的処分として、例えばライセンスや病院での診療資格のはく奪、保険契約喪失、政府機関及び組織からの干渉などがあってはならない — そのようなものがあっては、真に医療が必要な患者の診療をさらに阻んでしまう。
何よりも守られるべきは、客観的・科学的知見交流の権利と能力である。それがあって疾患の理解が深まるのである。
・医師は「第一に害を与えてはならぬ」との教義を遵守し治療を施す権利を擁護しなければならない。
医師が安全で効果的な治療を施すのに制約があってはならない。そうした制約は不必要な病と死を生み出し続ける。
各々の治療オプションのリスクとベネフィットについて患者に十分な説明がなされた後、それらの治療を受けるという患者の権利が回復されなければならない。
・世界中の医師そしてすべての医療従事者の方々へ。この崇高な大義のため、共に医療に対する信頼、高潔さ、プロフェッショナリズムを回復すべく奮闘しようではありませんか。
・バイオメディカル研究に習熟し、最高の倫理的・道徳的規準を堅持する世界中の科学者の方々へ。キャリア、名声、生計に対する報復を恐れることなく、客観的・実証的研究を実施し公表するという己の能力を持ち続けようではありませんか。
・医師と患者の関係性の大切さを信じ、そして治療に自分が積極的に参加できる能力があることを信じている患者の方々へ。科学に基づいた医療へのアクセスを求めようではありませんか。