営業の化学まとめ
導入
今は忙しいと言うお客様は、本当に時間がないわけではない。「商談する価値を示してほしいサイン」だと捉えてこのお役立ち資料を送るとよい。
「検討しますのでお待ちください」と言うお客様は、言葉通り待ってはいけない。どうせ連絡は来ないから、小さな宿題をもらってこちらからのアプローチを途切れさせないようにするとよい。
忙しいと言うアウトにはどんな別件に取り組まれているの?と聞く。
社内検討しますのでお待ちください。と言われたら、もしお役に立てる情報があれば、お邪魔にならない様にメールで送りますね。と返して、追って追加資料を送る。
検討しますの本音
検討しますの86.3%は追加で話を聞いてもいいと思ってる。
1位 提案内容に不満があったので、それを改善してくれれば聞いたと思う
2位 高すぎる見積もりが不安だったので、値引きの可能性を示してくれれば話を聞いたと思う
3位 他者からの提案を待っていたので、その後のタイミングに再度アプローチしてくれればいいだと思う
4位 上司や社内の意見を待っていたので、社内稟議後のタイミングに再アプローチしてくれれば話を聞いたと思う
5位 このままの状態で結論を出すことのリスク要因をはっきり示してくれれば、話を聞いたと思う
6位 会社や営業担当者の実力が未知数だったので、価値の根拠を明確に示してくれれば話を聞いたと思う
7位 営業担当者に不安を覚えたので、上司を連れてきてくれるなら話を聞いたと思う
8位 何となくお待ちくださいと伝えただけなので、熱意をもってアプローチしてくれれば話を聞いたと思う
予算が決まってない本音
とりあえず予算が決まってなくて→提案がずれない様に、この金額を超えたらNGみたいなラインを教えて頂けませんか?
忙しい人の本音
とりあえず今は忙しいので資料をください→事例提示をお客さんに合わねて工夫した資料を送り、アポに繋げる
とりあえず見積もりを欲しがる人
とりあえずすぐ見積もりくれませんか?→見積もりをすぐ送り、高速ラリーで話が早い営業と印象付ける
もっと安くなりませんか?
とりあえずもっと安くなりませんか?→お客さんと判断基準を議論して整理する事で、費用対効果を感じられる提案をする
社内検討
社内で検討しますのでお待ちください→お役立ち情報の提供を続け、チャンスを探り反応があれば再アプローチ
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質問集
答るメリットを作る質問
御社のビジョン実現のためにお伺いさせて下さい。今回の導入よって、どの様な変化を期待されてますか?
フィット感のある見積もりを作るためにお伺いしたいのですが、ご予算はどの程度でお考えですか?
当社ならではのご提案でお役に立ちたいのでお聞きさせて下さい。他にはどちらの会社様を検討されてますか?
コストやリスクを発生させない質問
頂いたお時間を無駄にしないようにお聞きしたいのですが、今回のプロジェクトで最も優先度の高い課題は何ですか?
間違いがあってはいけないのでお聞きしますが、御社の組織体制や担当の役割分担について教えて頂けますか?
後で手戻りが起こらないようにあえて伺うのですが、導入に当たってのご懸念事項は何ですか?
コストを小さくする質問
最初に一つだけよろしいですか?このプロジェクトの導入スケジュールとして、どのくらいお急ぎか教えて頂けるとありがたいのですが
お忙しいと思いますので、一つだけ宜しいですか?現在ご検討中のソリューションについて、なんか特別な要件がありましたら教えてください。
最後に一つだけ、今回、意思決定の判断軸として最も優先度が高いものを教えて頂けませんか?
リスクを小さくする質問
個人的な意見で構いませんので、他者様と比較で弊社の製品についてどうお感じか教えて頂けますか?
可能な範囲で構いませんので、意思決定者の取締役が特に重視される条件や要素を教えて頂けますか?
あくまで暫定で構いませんので、導入スケジュールについて教えて頂けますか?
前提を変える質問
もし仮に、予算枠という問題がクリアされたら、いつ頃のご導入になりそうですか?
もし仮に、わがままを自由に言えるとしたら、当社の提案に対してどんな要素を付け加えて欲しいですか?
もし仮に他社様のサービスを今ご利用中でなかったら、どの様な点で当社のサービスが魅力的だと感じますか?
社内で他の方が気にされているベンダーさんはどちらですか?
本音を引き出しやすい質問の決定版
課題は何ですか?みたいな質問に答えると売り込まれそうで怖い。だからこの防御反応が出にくいように、あえて逆の角度から聞くのが核心質問です。
「御社はすでにこのテーマにも取り組まれているでしょうし、一見すると困っていないように見えるのですが…」と切り出してみると、お客様は「いえいえ、まだ取り組みは十分ではないですよ。実は●●●に困っていまして」のように、自然とお悩みを口にしやすいものです。
核心質問は、売り込み臭を消しつつ、「本当に困っていることは何なのか(真のニーズ)」を実質的に聞いているわけです。真のニースさえ聞くことができれば、それを解決する当社提案の優先順位がお客様の中で上がります。
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商談の順序
1 現状把握
基本的な質問を重ね、お客さんの背景や状況を掴む。理想と現状のギャップに関する話が出たら2へ
2 悩みを深掘り
何を解決したいか、何をやりたいのかを深く理解する質問。不明瞭な部分はどんどん質問する。
3 気づきを促す
問題の重要度や影響度を認識してもらう。無数に有る課題の中でどこにお金をかけて解決すべきかをお客さん自身に絞り込み、言葉にしてもらう
4 提案に繋ぐ
お客さんが解決しなければならない課題を見つけられたら、具体的な提案へとつなぐ。フェーズ1から全てお客さん自身の言葉を元に展開されるので、売り込み感のない提案になる
順序まとめ
困ってることを言わせる→そのままだとさらに深刻になると言わせる→解決できる手段の提示
このままだとまずいのに、現状手がついてない理由も聞いておく。
質問としては、その課題は忙しさが理由で手がつかなったのか?それとも他社様に相談されたものの変わらなかったのか?
御社で解決できたら望ましいのは、Aの課題とBの課題どちらですか?
この課題について解決したい思いはそこそこか、かなり強いか、どちらですか?
40000人以上の営業の支援の中で分かったのは、営業が強い会社は例外なく、課題解決質問に相当する手法を徹底している。
ニーズの掘り下げ
お客さんのニーズをわかった気にならないように、5w2hで探る。
なぜ?動機や目的
例えば当社に資料請求して頂いたのは、どのような背景があるのでしょうか?
いつ?過去の事実や未来の計画
なぜそのやり方を今まで続けてこられたのですか?
誰?登場人物や関係者
本件に関して、社長はどのようにお考えなのでしょうか?
なに?テーマやトピック
今伺った○○以外に、○○と言う観点についてはいかがですか?
どこ?場所、エリア
東日本のことはお聞きしましたが、西日本はどうですか?
どう?詳細
今おっしゃったことについて、もう少し詳細を伺えますか?
どのくらい?数量や規模
具体的にどのくらいの金額まであげたいですか?など
感触の確認として、あくまで現時点での感触で構いませんので、個人的なご意見としてはいかがですか?
はぐらかしてくるお客さんの本音を引き出す為のまとめ
意思決定に関わる重要情報 BANTCH(予算・意思決定者・ニーズ・導入検討時期・競合・組織体制)を引き出したい。
一言を添えることでお客様が答えやすくなる枕詞がある。
「むしろ困っていないのでは」から真の課題を聞き出す。
売り込みの匂いを消して提案につなげる。
お客様理解を深める無知の知を使う。
今忙しい人の本音
今忙しいから話を聞いている暇はないは、ハズレの営業と会いたくないだけで、本当に忙しいわけではない。何とかご挨拶だけでも、少しの時間でもいいので頂けませんか?なんて事はできる営業は言わない。
忙しい人の仮面を外すには、出来る営業である証明をする必要がある。
チャットなどの導入によって、お客さんはさらに忙しくなった。その中でも会ってもいいと思うのは、提案されている商材が自社の課題にマッチしていること。商材の費用対効果がいいことがトップ2。
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アポイントを打診するメール
文例:
お世話になっております。XXX株式会社の●●です。
貴社の社長が取材記事で●●●についてコメントされているのを拝見し、ご連絡いたしました。
最近、特に●●●のお悩みを抱えていらっしゃる企業様へ
★★★のようにお役に立てることが増えてきており、ぜひ貴社へもご案内できればと思っております。
(どんな課題を解決できるか)
当社は従来から■■■を行っていたため、★★★の経験値を蓄積することで、AAAのような成果をお客様において実現しております。
(高い費用対効果を実現できる理由)
お打ち合わせの時間を30分いただければ、下記についての情報をお伝えできます。
1. XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
2. XXXXX:
XXXXXXX
(3)XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
(箇条書きでわかりやすく整理)
もしょろしければ、ぜひ一度、お話できればと存じます。
つきましては、下記日程ではご都合いかがでしょうか。
✕月✕日●時~●時
✕月✕日●時~●時
✕月✕日●時~●時
ご返信いただければ、すぐにお打ち合わせの手配をいたします。
ご検討のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
ポイント
費用対効果については、できるだけ具体的に説明することが望ましいです。もちろん、「XXXのような課題を抱えていらっしゃった A.社様で●●●に取り組まれることにより、■%の売上アップにつながりました」のように、数字や導入企業の実績を用いて説明できれば、それは強力な根拠となります。
事前準備の重要性
事前準備してくれてるなと感じる時。
1位こちらの質問や要望に対して、その場でスピーディーな対応がされた時。
2位前回の商談で伝えたことを漏らさず盛り込み、資料が作り込まれていた時。
3位商談の進行及び時間配分がスムーズで何のストレスも感じなかった時。
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この営業は知識が豊富で引き出しが多いまでと思ってもらえるのは下記の時
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商品説明について
商品紹介は一方的にやるのではなく、質問に対する答えも含めたキャッチボールで行う。お客さんの文脈に合わせて商品を伝えると言うのが大事。
関係性を構築するために
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なるべく多く会い、なるべく素早くレスポンスをし、これ言ってはいけないんですけど、本音で言えば○○の方がいいと思いますのように、お客さんに寄り添った風の会話を混ぜると良さそう。
忙しい人の本音まとめ
目の前のお客様にひもづけた課題解決の道筋
根拠を備えた費用対効果の提示
お客様の質問や要望に対するクイックレスポンス
資料や時間配分において抜かりのない事前準備の段取り
通り一遍でなく、お客様の文脈に合わせた商品紹介
商品の理解ギャップを埋めるお役立ち情報
売り込み感のない情報提供をするための5つのC
「本音で正直なやりとり」に持ち込む関係構築の順番
とにかく見積の人の本音
唐突に今週中に見積もりを下さいと言われたら、すでに裏でコンペが走ってる可能性がある。すぐに見切りをつける方法もあるが、即レス、即提案の高速ラリー+密なやりとりでこの営業期待できるかもというイメージを作る作戦もある。
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一つの指針として1日以内には必ず初回のレスをすること。2日以内に提案をすること。
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営業人員共有の営業に必要なQAアプリを作って、手間をかけずすぐレスポンスできるようにしておくのはいいかもしれない。

お客さんが密にコミニュケーションをとりたがるのは、下記のような理由がある。
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初回訪問から5日以内に仮提案を出す。
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仮提案で出すべき項目
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金額感には幅を持たせておくほうがいい。
○○万円〜○○万円のように。
アンカリング的に言えば、上の金額は高ければ高いほどいいので、想定される金額でとんでもなく高い金額を提示するといい。
100万〜180万には収まると思います。
の120万と、100万〜800万の間だと思いますの、180万では後者の方が安く見えるとも思う。

提案におけるコンタクト方法
対面が多いが、接点を増やすために、電話も使うと良い。何となく頻繁に連絡をとっている感じを出すとよい。
10分の電話をするにもアポイントをもらっておく。
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提案書はしっかり読まれてる
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とにかく安くというお客さんの気持ち
①判断基準がわからない
②どのように考えるべきか具体化されてない
③優先順位がはっきりしない
提案書について重視される項目
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要件の整理の上での3つのポイント
①網羅感の確認→キーワードの羅列
②具体化→キーワードに対してどんな基準をクリアしてたらokなのか明確化
③優先順位→キーワードを優先順位順に並べる
提案書で力を入れるべきポイント
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表でも分かる通り、売り上げアップや、コストダウンだけでいうところの費用対効果を期待してるだけではなく、入れたらどうなるのか、何にお金を払うのか明確化してあげることが大切。
失注について
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失注の理由を直接聞いてもはぐらかされるので、途中まで迷われていたと思うのですが、当社が落ちてしまった瞬間はいつだったのか?と尋ねると下記の答えが返ってくればわかる。
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自社プレゼン後
具体的にどんなメッセージが影響を与えたか聞く
他社提案後
当社の提案になく、他社にあったのは何でしたか?と聞いておく
上司の一声で
どんなセリフだったか、聞いておく。
社内会議における誰かの発言
誰が参加してたのか?
担当者が資料をしっかり見て
特に何ページ目か?
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受注について
47.9%の確率で新規の取引であっても、情報収集段階で買いたいと心に決めた経験がある。
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予算についつ
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予算より10%低いか、予算ちょうどで買ってるお客さんが85%なので、予算のヒアリングがとても重要。
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予算を超えて買った時は、提案で気付きがあったケースが50%超え。
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判断基準をはっきりさせる
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見積もりが思ったより高くてやめたケースが多いので、見積もりサプライズにならないように気をつける必要がある。
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見積書の正式なものは作らずに、提案書に○○円〜○○円とだけ記入して持って行き、感覚を探って、テスクロで良い反応を得たら、予算感に合う見積書を作ると良いかもしれない。反応が悪ければ、何か不足していたか?と聞き、追記して再提案が良さそう。
提案の感触が掴めない
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しかるべきタイミングで再アプローチすればチャンスがあることがわかる。
潜在的な不満を解消すること、タイミングを合わせること、価格の根拠を示すことが必要。
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提案後感触を確認する質問
何か気になる点はありませんか?と質問しがち。この質問をすると、気になる点?なんだろ?ちょっと考えようかなということで検討して回答しますに繋がりやすい。
その代わり下記の10ヵ条を実行する
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75%のお客さんが判断基準が決まっていない状態で営業担当者から提案を受け、見積もり検討したことがある。
予算が決まってないお客さん
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得られる利益やコスト削減効果など、価値を数値化することによって「こんなメリットが得られるならこの価格は妥当」と示す
業界におけるトレンドや動向を分析し、「相場観としてはこのぐらいの価格が妥当」
と示す
過去における社内の稟議実績を確認したうえで「過去の社内実績を踏まえると、最も費用対効果が高いのはこのオプションである」と示す
決定権を持つ人物(経営陣など)を巻き込んだうえで「このぐらいの価格がかかるのは妥当」と言ってもらう
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決済者のイライラのポイント、繰り返し行っているが理解されないこと、なぜ皆わかってくれないのかというところに、訴求のヒントがある。

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購買者の3タイプ
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時間経過と心理
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まだ発注先を決めていないが、一度無視しているので気まずくて連絡を返せないケースがある。
そんな時にはこのお役立ち情報メールにて、掘り起こす手がある。
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たとえば、「●●様が9月28日におっしゃっていた『XXX』の件」のように、お名前、日付、商談の会話に出てきたキーワードを件名に入れるのです。
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まとめ

最初から提案せず、とにかく聞く。聞き方としてすでに困ってないですよね?なんかできることある?軽いくらいのスタンスで臨む。お客さんは本音をなかなか教えてくれないので、ヒアリングの仕方が重要。特に予算のヒアリングはとても重要。10%うわぶれるとほぼ取れない。うまくヒアリングできたらちゃんと理解できてるよ。と言うのを示すために、ヒアリングしたお客さんの困りごとをキーワードで優先順位順に羅列する。金額のドッキリがないように、幅を持たせて様子見する。社内稟議を通すために不足している情報などがないか、個人的な意見でと枕詞を添えて聞いて、最終的な提案書をお客さんと一緒に作り込むイメージ。失注したらなるべく理由を掘り下げ次の提案に活かす。検討しますから、連絡のないお客さんは失注したわけではないので、お役立ちメールでゆるく追客。