令和5年度 健康経営度調査票 改訂点の背景を知ろうシリーズ⑤ ~女性特有の健康課題~
株式会社FiNC Technologies (以下、「FiNC」)のウェルビーイングビジネス本部マーケティング&セールス部の赤羽です。
調査票の改訂点の背景を知ろうシリーズ第5弾です。
第1弾~特定健診・特定保健指導実施率~はこちら
第2弾~業務パフォーマンス指標の開示~はこちら
第3弾~労働安全衛生に関する開示~ はこちら
第4弾~仕事と育児・介護の両立支援~ はこちら
「令和5年度 健康経営度調査票」
今年の変更内容まとめや概要については、こちらのnoteをご覧ください。
今回は、変更ポイントの中の、「女性特有の健康課題」について背景や狙いについてまとめていきます。
1.女性特有の健康課題とは?
主に、取り上げられる内容としては
月経関連の症状や疾病、
月経前症候群(PMS)、
更年期障害
等が挙げられます。
①月経痛の症状
生理の直前から生理中にかけて子宮が収縮するために起きる、下腹部や腰の痛みのことを言いますが、頭痛、胃痛、吐き気、めまい、腸蠕動痛・下痢などを伴うこともあります。
月経痛についての詳細はこちらをご覧ください。
②PMSの症状
精神神経症状として情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、自律神経症状としてのぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感
身体的症状として腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。
PMSについての詳細はこちらをご覧ください。
③更年期障害の症状
a.血管の拡張と放熱に関係する症状
ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など
b.その他のさまざまな身体症状
めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさなど
c.精神症状
気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠など
2.女性の健康課題が仕事に及ぼす影響とは?
女性の社会進出が進み、労働力人口に占める女性の割合は40%を超えています。
そういった中で、経済産業省の調査では、女性従業員の約5割が
女性特有の健康課題により「勤務先で困った経験がある」
と回答されています。
また、女性従業員の約4割が
女性特有の健康課題などにより「職場で何かをあきらめなくてはならないと感じた経験がある」と回答しています。
労働損失で見てみると・・・
女性特有の月経随伴症状による労働損失は
4,911億円と試算されています。
3.今後求められる対応とは?
健康経営度調査票の変更点で見ると、女性の健康に関する設問2問のどちらかの実施で要件を満たしておりましたが、
今年度より、2問(Q56&Q57)共に実施が必要となっております。
経産省からは、下記3点の取組みにより、健康経営の成果が出るのではないかと示されております。
①リテラシーの向上
男女共に知識不足が課題であり、リテラシーが高い方が仕事のパフォーマンスが高いといった調査結果もある
②相談窓口の設置
管理職が会社に求める女性の健康についてのサポートで最も要望が多かったサポート
③働きやすい環境
制度や柔軟な働き方が選択できるか
制度を作るだけではなく、形骸化せず皆が認知し活用される風土作りも大切になります。
4.他社様取組み事例
①株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧ドンキホーテHD)様
報道番組でも取り上げられられ、お取組みをご覧になられた方も多いのではないかと思いますが、
・生理休暇
・生理にまつわるトラブルの解決策のひとつである「低用量ピル」のオンライン処方サービス
・妊娠、産後に関する制度まで
女性活躍推進の働きやすい環境の整備として進められております。
②コジマ様
健康経営の取組みの中でワークショップを実施。
その中で、女性の健康”生理”についても話題が及び、現場従業員からのリアルな悩みの声を聞き、
”職場全体が正しく女性の健康問題についての知識をつけること”
“女性も自身の身体と向き合いPMSなどの対処法を理解して双方が歩み寄ること”で、
女性の健康問題がタブー視されない環境を作っていかねばならない。
また、サーベイの結果より
『プレゼンティームズロス(生産性の低下)がある』と回答した方のうち、
約4割が
『生理がパフォーマンスに影響する』
という回答結果。
こういった背景より、生理にまつわるトラブルの解決策のひとつである
「低用量ピル」のオンライン処方サービスを
会社で展開し従業員がご利用頂いている健康アプリからアクセスできるような導線を確保し展開をされております。
③その他
健康セミナーや相談窓口の設置症状に応じた休職制度などが経産省資料にて紹介されております。
他にも、「働く女性の心とからだの応援サイト」にて多くの企業様の取組み事例が載っておりますので、ご参考にしてみてください。
5.さいごに
昨今、”フェムテック”という言葉もよく聞くようになり、最近では卵子凍結も会社の補助で受けられるような企業様も出てきております。
コジマ様の事例では、
女性の健康課題がパフォーマンス低下の要因として明確になり、健康経営のワークショップの中で具体的な悩みが浮き彫りとなって、取組みを強化されてまいりました。
弊社では、その取り組みのサポートをさせていただきました。
プレゼンティーズム要因が分かるサーベイや、
オンラインでの低用量ピル処方が受けられるサービスをご用意した健康アプリのご提供も可能です。
今後の女性の健康取組みをご検討されている方はぜひお話しさせて頂けますと幸いです。
健康経営度調査票に関するご相談・お問い合わせ
健康管理の課題、健康経営のPDCAがうまく回せない。
健康経営を進めるように言われたものの何からやっていいか分からない。等
受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。
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