令和5年度 健康経営度調査票 改訂点の背景を知ろうシリーズ⑥ ~生産性低下防止のための取組~
株式会社FiNC Technologies (以下、「FiNC」)のウェルビーイングビジネス本部マーケティング&セールス部の赤羽です。
調査票の改訂点の背景を知ろうシリーズ第⑥弾です。
第1弾~特定健診・特定保健指導実施率~はこちら
第2弾~業務パフォーマンス指標の開示~はこちら
第3弾~労働安全衛生に関する開示~ はこちら
第4弾~仕事と育児・介護の両立支援~ はこちら
第5弾~女性特有の健康課題~ はこちら
「令和5年度 健康経営度調査票」
今年の変更内容まとめや概要については、こちらのnoteをご覧ください。
今回は、変更ポイントの中の、「生産性低下防止のための取組」について背景や狙いについてまとめていきます。
1.生産性とは?
一般的に、生産性は、労働力や設備などを投入したことで得られる成果量の割合を意味する言葉です。生産性は製品・サービスを生産するために、投入する労働力や機械設備、原材料などが効率的に使用されたかを割合で示しています。
2.世界と比べた日本の生産性
公益財団法人日本生産性本部の発表した「労働生産性の国際比較(2022年版)」によると、日本の時間当たりの労働生産性は49.9ドル(約5,006円)です。OECD加盟38ヵ国中27位という結果でした。
この結果から、諸外国と比べると日本の労働生産性は低いことが分かり、健康経営を通して、生産性を高める取組みに積極的なことがうかがえます。
参考:公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較」
3.調査票で追加された生産性低下防止対策
以前から、調査票にあった生産性低下防止対策とは
・睡眠障害
・肩こり・腰痛
・アルコール依存症
に対する設問はありました。
今回から
「花粉症支援」 「眼精疲労支援」
が加わりました。
設問はこちら
①花粉症支援
令和5年5月「花粉症に関する関係閣僚会議」において、「花粉症対策の全体像」がとりまとめられました。
日本の社会問題として、対策が議論されました。
花粉症対策の3本柱として
1.発生源対策
2.飛散対策
3.発症・暴露対策
花粉曝露を軽減する柔軟な働き方等、
企業等による従業員の花粉曝露対策を推進する仕組みの整備
【経済産業省】の記載があります。
日本アレルギー学会顧問で福岡病院名誉院長の西間三馨さんの花粉症などアレルギー性鼻炎患者の経済的損失 試算によると、欠勤や労働生産性の低下で、年間12.74日の労働時間の損失1人あたり年間19万1783円の経済的損失が生じる。また、花粉症が仕事のパフォーマンスに影響を及ぼすと回答した人の割合は約8割にも及ぶ。
有病率も年々増えてきており、生産性の観点から花粉症対策が追加されました。
②眼精疲労支援
議事要旨や事務局説明資料に記載が無かったものの、
パフォーマンスに影響を及ぼす因子として、
「運動器・感覚器障害の予防・改善」内に
腰痛、肩こり、頭痛、眼精疲労
等が入っており、運藤器・感覚器障害の対策拡充として、眼精疲労支援も追加されたものと思われます。
4.さいごに
今年も多くの企業様と調査票内容についてお話をさせて頂きましたが、
花粉症対策については、空気清浄機の設置等でそれ以外は未対応
眼精疲労対策について、加湿器・ディスプレイ支援はあるもののそれ以外は未対応の企業様が多い印象でした。
花粉症有病有無や、眼精疲労有無によって、全員が対象にならない為、支援施策としては展開が難しく感じますが、企業としては今後の支援が求められそうです。
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