見出し画像

大手保険会社から金融スタートアップへ。インシュアテックで一人ひとりの生活に溶け込む保険をつくりたい

こんにちは。Finatextホールディングス 広報担当、ミヤカワです。
Finatextグループのメンバーを紹介していく社員インタビュー、今回は、Finatextグループで生活者向け保険サービスを開発・提供するスマートプラス少額短期保険株式会社 代表取締役の小山宏人さんにお話をうかがいました!

小山宏人- スマートプラス少額短期保険 代表取締役/アクチュアリー(保険数理士)
東京大学卒業後、新卒で株式会社損害保険ジャパンに入社し、企業融資業務やALM業務などに従事。その後アクチュアリーに転身し、外資系保険会社数社で数理部門のマネージャーを務める。チューリッヒ保険会社の保険計理人 兼 チーフアクチュアリーを経て、2020年Finatextグループにジョイン。同年10月、スマートプラス少額短期保険株式会社の代表取締役に就任。日本アクチュアリー会正会員。
趣味はキャンプ、コーヒー、息子2人と遊ぶこと。よく「遠くを見ているね」と言われる。

 アクチュアリーとして活躍してきた9年間。個の集団をチームに変えた

Finatextに入社する前は、複数の大手保険会社にてアクチュアリー(保険数理士)として働いて、現場で専門的なスキルや経験を積んできました。アクチュアリーは数理業務のプロフェッショナルとして、保険の専門的な数理的知識を駆使して生命保険や損害保険といった金融商品を設計する仕事を行います。私は日系、外資系のどちらも経験しましたが、特に外資系では、日系企業で50〜60代の役員が就くような保険計理人というポジションを30代で任されて、やりがいのある日々を送っていました。

日系からとある外資系へ転職した際に驚いたのは、チームマネジメントという概念がほぼ無かったこと。具体的には、前任者からの引継書や業務マニュアルがほとんどなく仕事が属人的になっていて、業務に対して人的リソースがあまりにも少なかったんです。日系企業では部や課に業務や責任が分散されて組織が回っていましたが、当時私が所属していた外資系の部門では、業務が仕組み化されておらず個人の頑張りだけで回していたため、皆が常に納期の迫る業務に追われていました。メンバーは全員アクチュアリーで任された仕事をきちんと完遂するものの、行動がバラバラ。仲間との連携を大事にしながら効率的に動こうという意識も生まれにくく、これでは個人の足し算以上のアウトプットは出せないと危機感を覚えました。

そこで、各自がチームメンバーとしての自覚を持ってより大きな成果を出すために、マネージャーとして業務の見える化に取り掛かりました。自分の業務をチームに報告したり分担したりすることを当たり前にしたかったので、彼らから進捗報告を受けるたびに、ドキュメントを作って全体へ共有するように繰り返し伝えていきました。お互いに情報を共有し合う透明性の高い環境に変えていくために、私自身もチームに直接関係のない管理業務も全て見せるようにしました。一人ひとりの状況が分かるようになってくると、誰かに業務が集中することなく全体でバランスが取れるようになり、「手が空いているからやるよ」という連携も生まれました。

ビジネス構想とトップの熱意に共鳴し、Finatextでの新たな挑戦を決意

Finatextとは、次の転職先を探している時に出会いました。直近の9年間ずっとアクチュアリーとして働いてきていわゆるキャリアゴールに到達してしまったので、次の10年、20年はアクチュアリーとしての専門性をよりいっそう高めたり、保険業界に対して抱いてきた課題意識に向き合いたいと考え、そんな思いに共鳴できる企業を探していました。Finatextを人材会社に勧められた時、世の中にフィンテックを謳ったベンチャーは数多く存在するものの、保険事業を立ち上げるベンチャーはめずらしいと興味を持ちました。

最初の面接で河端さん(現・Finatextグループ保険事業責任者)から聞いたのは、いわゆる「保険のSaaS」的なビジネスプランで、後にリリースする保険クラウド「Inspire」の事業構想でした。保険のプラットフォームシステムを開発して、それをさまざまな保険会社に提供し、そのプラットフォーム上で保険の引き受けや保険金の支払いが簡単にできるようにしていきたい。保険会社以外の事業会社にもこのプラットフォームをシステムとして埋め込んでもらって、彼らがモノを売ったりサービスを提供したりする過程で保険も自然に購入していくという世界観を実現したいという話でした。純粋に面白そうだと思いましたし、各保険会社が使っている契約管理システムに課題があると考えていたので、そういったアップデートについては意義も需要もあると直感しました。

Finatextグループ代表の林さんと初めて会った時、会社の公式ページを見て抱いた印象をいい意味で裏切られたことを覚えています。もっと淡々とした厳しい人だと想像していましたが、実際は熱意を持って正直に話す人でした。職業柄、これまで数多くの経営者と商談をしてきましたが、会社のトップでポジショントークもなく、初対面でここまで腹を割ってくれる人は会ったことがなかった。林さんはCEOとしての責任も持ちつつ常に現場視点で見ていて、自分は事業をこう考えている、一緒に作っていこうと、まだ入社していない私にも熱心に話してくれました。

画像3

(Finatextホールディングスの採用サイトより。
※小山が当時見たのはリニューアル前のサイト)

当時、私は他企業からもオファーをいただいて、どちらを選ぼうかと回答期限前日まで悩みました。でも、最後は「後悔したくない」という思いからFinatextに決めました。もう1社からいただいていたポジションは今までやってきた仕事の延長で、アクチュアリーの資格があればいつでもできるもの。一方、Finatextはまさに新たな保険事業を立ち上げようとしている段階。そんなタイミングにジョインできる機会なんて滅多にないと思いました。40代に差し掛かる自分の今後のキャリアを考えた時、新たに挑戦できるのは今しかないと確信しました。

圧倒的な当事者意識とBeyondな行動に刺激を受ける日々

Finatextグループにジョイン後は、会社として立ち上がったばかりのスマートプラス少額短期保険(以下、スマートプラスSSI)でアクチュアリーとしてバックオフィス業務を回しながら態勢を整備し、昨年10月にスマートプラスSSIの代表取締役に就任しました。

新たに保険事業を立ち上げる際は行政と折衝してさまざまな書類を提出しなければならないので、これまで培ってきた経験を活かして会社全体を俯瞰して何が足りないのかをチームに伝えたり、保険会社がどのように成り立っているかを共有することから始めました。

また、チームがうまく機能するためには、お互いに相手の性格や業務上の強み・弱みを把握することが欠かせません。そこで、入社直後に自ら進んで詳細に突っ込んだ自己紹介をしました。その後も、仕事のスタイルや好きなことを積極的に話し合ったり、Slackで雑談チャンネルを作って自由に話したりして、各々がどういう価値観を大切にしているのかを知ることを大事にしています。

画像1

スマートプラスSSIが以前の職場と違うなと感じるのは、現在の仲間とは二人三脚がしやすいこと。例えば、事業の立ち上げ期はやることが多くて私だけでは手が回らないところ、気づいたら誰かが仕事を拾って進めてくれていた、ということがよくありました。

先日あるメンバーが、「各分野でスキルが高い人が集まって、お互いの強みを尊重してその力を仕事に反映させられる環境が好き」と言っていたのですが、大企業で分け与えられた仕事をひたすらこなしていた自分にとっては、とても刺激になる言葉でした。

先ほど代表取締役に就任と言いましたが、Finatextグループでは代表取締役もその役割を担うメンバーの一人に過ぎません。

例えば、保険ビジネスを成功させるには何をすべきか、現在販売している商品をいかに売るかといった課題についての意見が職種や担当領域を問わず飛び交っているのを見るにつけ、それを実感します。私は前職まで経理関連の専門領域をきっちりやってきましたが、Finatextに来て、自分の会社をいかに成長させるかというのを無意識に思考の範疇外に置いていたのだと気づきました。Finatextグループのみんなが当事者意識を持って議論していることに軽くショックを覚え、自分もそうであらねばと強く思いました。Finatextグループでは、世代や職種に関係なく、自分の守備範囲を超えて意見を出したり手を差し伸べたりすることが自然に行われている。まさに、会社のプリンシプルに掲げている「役割を越えて、助け合おう(Beyond)」を体現している組織だと思います。

第1弾「母子保険はぐ」に続く商品をローンチし、事業規模を拡大

スマートプラスSSIが目指す方向を設計し事業を拡大していくことが、今の私のミッションです。売上高50億円に達すると少額短期保険から損害保険や生命保険といった保険会社になるので、まずはそこを必ず達成させる。それにとどまらず外商をより大きくしていきたいので、デジタルで新しい保険商品を提供する会社として今まで大手保険会社しかできなかった領域に挑戦し、保険をより身近な存在にしてお客様の生活に溶け込ませていきたいです。

売上高50億円の大台や、そこまでに必要な節目をクリアしていくには、テクノロジーをいかに駆使できるかが肝だと考えています。従来の保険会社では当たり前だった紙や対面で行っていたお客様とのやりとりをスマートフォンに変えていくのも、その一つ。そのためには、保険事業を熟知している人間がシステム開発にも関わり、システム開発を担う人間が保険事業を理解する必要がある。ビジネスサイドとエンジニアサイドが互いに歩み寄って関係を構築していかなければならないと思っています。

足元の目標は、2020年8月に発売開始した妊婦向け医療保険母子保険はぐの売上を伸ばすこと。Webでのダイレクト販売は様々な課題が複雑に入り組んでいるため難易度が高いですし、我々以外にもテクノロジーを活用して保険サービスの効率や収益性を高めたり新たな保険商品を提供したりするInsurTech(インシュアテック)が登場している中、他社の真似ではない独自の売り方を作っていかなければならない。それに向けたトライ・アンド・エラーをスムーズに繰り返せるよう、これからも社内のコミュニケーションや組織体制のサポートもしていきます。

画像2

個人的に挑戦したい分野は、やはりFinatextの強みであるテクノロジーですね。自分の言葉で自社の強みやアピールポイントを説明していくために、改めてテクノロジーの知識をブラッシュアップしていかなければいけないと思っています。現在、もともとアクチュアリーとして行ってきたデータ分析業務に絡めて新たにプログラミングを勉強して、データの取り方や分析方法、活用方法を学んでいるところです。

Finatextグループの保険チームはまだまだ小さな組織ですので、今なら守備範囲広く、ダイナミックな事業成長が経験できると思います。保険の本質を追求した商品作りをしたい方、お客様との対話を通して商品を磨きたい方、そんなメンバーを裏方として支えてくださる方、ぜひ一度お話ししましょう。まずはカジュアル面談からでも。

ご応募をお待ちしております!


※「母子保険はぐ」のnoteでは、ご利用者の声や開発秘話などもお伝えしています。ぜひご覧ください!

***

▼ほかのメンバーのインタビューもぜひご覧ください!

https://note.com/finatext/m/me3cc51aab116


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?