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【アイディア#8】子どもにこれ買って!と言われたら…

 ご家庭で試していただきたい、ちょっとしたフィナンシェなアイディアをご紹介します。今回のテーマは「欲しいもののために貯める」です。

■ おもちゃが欲しいと言われて買う、という選択をしたら

 子どもに「このおもちゃ欲しい!」「みんな持っているからゲーム機買って!」と言われたら、皆さんはどうされますか? 娘たちは好きなテレビアニメのキャラクターグッズを欲しがることがありますが、家には遊ばなくなったおもちゃでいっぱい。買ってもらうこと自体に喜びを感じるようなのです。なので、「サンタさんにお願いしたら?」、「お菓子◯◯個分するから高いよ」、「自分でお金を貯めれるようになったら良いよ」と話しています。

 とはいえ、すぐには子どもに納得してもらえないのが現実。そこで、「欲しいものを買うために何かを貯めて頑張る」という取り組みを始めたお話を星 慧子さんに教えてもらいました。

■ おもちゃを手に入れるまでの道のりを「見える化」する

 慧子さんのお子さんは現在小学校一年生と年中の男の子2人の兄弟です。お子さんに何か買うときは、玩具や本、ゲームなど親も楽しめるものを基準に選んでいたそう。ママが楽しく遊んでくれたら、「これで一緒に遊ぼうよ!」と、子どもから誘いたくなりますよね。我が家は「これ欲しい」と言われると、どうしても子ども目線で買いがち。親子で買い物を後悔しない工夫は、買う買わないだけでなく、何を買うかも大事だなと思いました。

 そんな慧子さんの長男であるお兄ちゃんが今回欲しがったのは、任天堂Switch。最初は弟さんが入学してからにしようと思っていたとのことですが、お兄ちゃんの熱意に負け、慧子さんは買ってあげる事に決めたそうです。ただ、何でも簡単に手に入ることが当たり前になっても良くない。そんな考えから、お兄ちゃんには次の2つの選択肢を提案しました。
①小学三年生まで買ってもらうのを待つ
②ご褒美シールを目標の数まで貯めて買ってもらう
お兄ちゃんは大喜びでご褒美シールへのチャレンジを選びました。ご褒美シールはこのように貼っています。

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 ご褒美シールを導入したきっかけは、小学校の給食完食シール。トイレトレーニングなどのときは、シールをもらう事に興味がなかったお兄ちゃん。小学校に入学してから、給食を完食したらもらえるシールをすごく嬉しそうに見せてくれたことを機に、応用することにしたそうです。どれだけ目標に近づいているのかがすぐに分かるので、子どものモチベーションが上がりそうです。

■ シールを貼る条件よりも長く続けることに重点を

 ご褒美シールを貼るシートは、全部でなんと3枚。1枚目と2枚目はシール30個分、3枚目はシール100個分でゴールとなります。慧子さんのお話では、貼らないといけない量がたくさんあるので、飽きないことを主眼に、シール貼る基準は緩くしている、とのこと。たとえば、
・宿題を早く終わらせた
・サッカーで点をきめた
・習い事をがんばった
・兄弟2人で仲良く遊んだ
・積極的にお手伝いができた…
などの行動に対して、ご褒美シールを一日一枚貼るようにされています。まだ定期的なお小遣いはないそうですが、お金の4つの使い方のうち、「貯金(貯める)」のコンセプトと同じですね。ちなみに弟さんもお兄ちゃんの真似で、一緒に喜んでやっているようです。

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 このチャレンジに対して、パパは残念ながら基本ノータッチとのことですが、シールが増えたり、一枚目や二枚目が終わったら、慧子さんから声がけをお願いしているそう。「もうすぐだね!すごいぞ!!」というパパの応援も励みにして、ぜひ最後までシールを貯めて欲しいです。


 欲しいもののために貯めることを体験する、どれだけ貯まったかがみんな分かるように見える化する、という点で、ぜひ真似してみたいアイディアをご紹介しました。皆さんのお家でもぜひ試してみてはいかがでしょうか?

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 フィナンシェの会では、「お金がどこからきて、どこへ行くのか」という流れを意識した金融教育を目指しています。他にも、日常生活で子どもとお金のことを学べるさまざまなアイディアをご紹介しています。(スキやフォローもお願いします)


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