母の名は。 第13回・さやかとはるか
今日はかわいらしい名前のお芋
「さやか」と「はるか」をやりましょう。
別の芋のことを調べていると
過去に記事を書いた芋についての勘違いや新発見もあって、
こっそり追記したりしている。
まだまだ調べが足りないのだ。
あんまり嘘は言わないようにしたいところだが、
なにぶんド素人なのである程度は生温かくご容赦いただきたい。
ポテサラの天使
「さやか」
画像提供:日本いも類研究会
母:イギリスで育成された疫病抵抗性を持つ大粒、多収の「Pentland Dell」
父:ジャガイモシストセンチュウ抵抗性主働遺伝子H1を3重式に持つ「R392-50」
なんかジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子にも型とか2重式とか3重式とかあるようだが、
まだ、あの、そこまで興味がなくてですね。
『ジャガイモシストセンチュウ抵抗性遺伝子H1を持ち、北海道で発生しているパソタイプRo1に対して抵抗性です』とか書いてあっても
……ふ、ふーん、抵抗性ありね、おっけー(指で丸)
みたいな感じで読み飛ばしているのだが、だめですかいねぇ、だめでしょうねぇ。
じゃがいもの病害はいくつも種類があるし、
もっと世界的にやばい「ジャガイモシロシストセンチュウ」とかもいるし、
もう少し勉強してからそのうち病気特集をしたい。
さて、1995年に登録され、「さやか」と命名
さやかさんで覚えておくべきポイントは
ポテトサラダにめっちゃ使われている!!
業務用スーパーとか
ファミリーマートとか
KALDIとか
よく見るとポテトサラダに「さやか使用」って書いてある!
今度見てみて~。
なんでかっていうと他の芋より
ピーラーで皮を剥いた時の歩留りがよいらしいんですね。
加工歩留りが高いと、
捨てちゃう部分が減るだけでなく
人件費削減に役立つ。
コスト削減!
肉質は中
(肉質、覚えました?粘質と粉質を両端とするメーター)
ポテトサラダ以外だと
煮物に向くが、
年を越すと糖が増えて甘みが強くなるのでチップスやフライには不向き。
赤目のジャニーズ
つづいて「はるか」
はるかは、さやかちゃんのお子さんです。
名前の雰囲気もちょっと似てるよね。
「とうや」と「きたかむい」もそうだが、どちらも栽培現役なら親子で説明していきたい「母の名は。」
母:白肉で目の周りが赤く外観に特徴のある多収系統「T9020-8」
父:ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有しサラダ加工適性の優れた白肉の「さやか」
……さやか、お父さんかよ!
白肉で食味のいい、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性品種を作るのが目標で、
長崎県で交配してから、
農研機構の北海道農業研究センターで育成された品種。
なんで長崎かというと、
母の「T9020-8」は「デジマ」の子の「長系94号」×「タチバナ」から生まれた、九州品種なのですな。
北海道で育ち優良品種として頑張っているはるかではあるけれど
お母さんが暖地の人なので、
南の方での栽培いけるんじゃないかなと。
農研機構は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の略称。
……な、長い
農業に関する研究機関で、
いままで紹介したシャドークイン、ノーザンルビー、インカのめざめなどなどもここで登録出願されている。
長崎で交配してここで育成されたという経緯が同じなのは2010年登録の「ピルカ」(まだ食べてない品種)
はるかくんは2007年登録
名前の由来は、皮が白く、目の周りが赤い外観から、北海道の雪解けの春(春の香り)をイメージ。
はい
見た目、見た目の話をしよう。
ワテクシ
「キタアカリ」ノトキオオグチヲタタキマシタ……
目の周りが赤いのは
買いやすい市販の芋だとあかりんくらいだと
ソウモウシマシタ
スーパーで買える程に流通している品種で、目の周りが赤いのはキタアカリくらいなので、他の品種との区別にも使える。
はるかくんも
目が赤いじゃねーか!!!!
ごめんなっさいっ(ダイビング土下座)
よく似た形のキタアカリと男爵を見分ける必勝法ではあるけど
完ぺきではなかった、ばかばか。
はるかくんとあかりんは目の深さがだいぶ違うから
慣れれば見てわかるかもだけど
ちゃんと調べてから誤解のない記事を書きましょうね。
サラダ加工適性とコロッケ加工適性がある
生でシャキシャキ食感を楽しむサラダにしてもよいらしい。
さやかママ
さやかは、はるかの父であり
ポテトチップスに使われる「きたひめ」の父でもあるが
母になることもある。
「さらゆき」という2019年登録されたばかりの新品種
ポテトサラダにめちゃめちゃ合うらしい。今後ポテサラに「さらゆき使用」って書かれることになってくるのかな~。