Vine・ YouTubeを経て才能を開花させた、TikTok クリエイターの成瀬が目指す“クリエイター像”
2019年秋より実施している、自己実現を支援する新時代のクリエイター・モデル発掘オーディション「MUSA」。審査過程のなかでドリームシェアリングサービス「FiNANCiE」を活用しており、新しいオーディションの形を実験しています。
MUSA
https://financie.jp/campaign/musa/
12/20(金)よりカード販売開始
今回は、オーディションに参加しているクリエイターを紹介します。
高校生クリエイター・成瀬
小学校4年生から高校3年生まで、8年間も動画制作を続けてきた成瀬さん。そんな成瀬さんは2018年、TikTokのグローバルイベントである「TikTok GALA South Korea」に日本代表として参加。「TikTok Creator Awards 2018」のComedy部門を受賞され、一躍話題に。
自らバズを起こせる高校生の映像クリエイターとして有名な彼が、これまでどんな活動をしてきたのか、今後目指すクリエイター像とはどんなものかについて伺いました。
イギリス留学で10歳の映像クリエイターが生まれた
ーーそもそも動画制作を始めたきっかけは何だったのでしょうか?
小学校4年生のときにイギリスの寮付き語学学校へ留学したことがきっかけですね。そのとき周囲の外国人たちがみんなiPhoneやiPadを持っていたため、親に「自分も欲しい」と伝えてiPhone4Sを買ってもらいました。これが10歳で手に入れた、初のデジタルデバイスでしたね。
そこから寮の友だちに協力してもらって、iMovieというiPhoneアプリを使ってYouTubeにアップしていました。アップしていたのはアクション映画のような短い動画ですね。
ーー最初はYouTubeからだったんですね。Vineはいつから始めたんですか?
Vineで本格的にクリエイターとして始めたのが、小学校6年生です。いきなり有名な方にRevine(TwitterのRTのように他人の投稿を再投稿できる機能)をしてもらったことで一気に伸びました。
ーーVine動画を作るときに意識していたことはありますか?
とにかくたくさんの人に見てもらいたかったので、「言語を使わず、動画だけで面白いものを」と意識してました。サービス自体が6秒しかないということもあって、音を聞かなくても動画を見ればわかるよう、簡潔でわかりやすい作品づくりを心がけていましたね。
ーーなるほど。小学生でそれを考えつくのがすごいですね!ちなみにいつまでVineはやっていましたか?
中学校1年生の12月で日本に戻ってきて辞めました。日本に戻ってからは学校が忙しくて。動画自体はiPhoneで制作していたけれど、投稿はしていませんでした。
ーーその後TikTokまでの間はどうされていたんですか?
3年間くらい動画投稿は休んでたんですけど、動画自体は制作し続けていたんです。そこからまた動画投稿をしたいという気持ちが出てきて、高校1年の夏にYouTubeを始めました。ちなみにこのときもiPhoneで作っていました。
ーーその当時、憧れていた人はいますか?
その当時はYouTuberに憧れてて、禁断BOYSさん、へきトラハウスさんなど過激なパフォーマンスをしている方が多かったですね。
ーーなるほど。YouTubeからTikTokへ移行したのはいつ頃なんでしょうか?
TikTokは高校2年生の2月から始めました。当時は『ほまれ』ではなく、部活が同じだった友人と2人で始めて。内容としては今と変わらず、ネタ系が多かったですね。
オリジナルを作り続けたことがTikTokerに繋がった
ーー再生回数が伸びて「自分がTikTokに“ハマったな”という瞬間」を感じたことはありますか?
去年(2018年)の夏くらいに『TikToker』という言葉が出てきて、TikTok自体が伸びてきているなと感じていました。僕が作った「2組の田中さん」「田中先輩」や、気持ち悪いダンスとかがバズったんですが、作ったときは正直ここまで再生回数が伸びるとは思っていなかったです。
ーーその頃はどういう思いで作っていたのでしょうか?
ただ面白いものを作りたくてやっていただけで、何か狙ったとかは特になかったです。
ーー「こういう投稿が伸びるな」と意識していたことはありましたか?
そのときはただひたすらオリジナルの動画を載せ続けていました。みんなが同じ音源に合わせて口パクするのが流行っていたので、「自分だけは一からネタを作って、オリジナリティを認めてもらおう」と意識していましたね。
ーー成瀬さんは確かにオリジナル動画が多いですよね。ちなみに思い出に残っている作品はありますか?
この動画です。これで「ZOZO SUITSの人だ!」となってバズりました。さらにその前のヨルシカさんのMV(ミュージックビデオ)みたいに作る動画が評価高くて、すごく伸びていく感じのワクワク感が一番残ってますね。これから自分どうなっていくんだろうっていう。
ーー成瀬さんの場合、アイデアはどのように浮かんでくるのでしょうか?
何かを見て、感じて、自分の中で考えと混ぜた上で、映像として頭の中にイメージが浮かんでくる感じです。テキストで考えるとかはないですね。例えば音楽を聴いているとき、同時並行でMVのような映像が浮かんでくるので、撮るときはそれをそのまま表現していく感じです。
クリエイターとしての未来を懸けた、今回のチャレンジ
ーー改めて今回、MUSAに参加した理由を聞かせてもらえますか?
今はTikTokerの面白いネタ動画の人と認識されていると思うのですが、きちんとした映像クリエイターとしての自分の一面を見せられる新しい場所だと思ったこと、このチャンスを逃したくないと感じて応募させていただきました。タレントとしてではなく、映像クリエイターとして自分が関われる仕事をしていきたいと考えています。
ーー映像クリエイターとしての未来をつかみ取りたいと。これから作る作品で伝えたいテーマはなんですか?
そうですね…。僕はネガティブなこととか、悲しいことをずっと考えているんですけど、そのネガティブな気持ちをぶつけたい・共感してほしいという気持ちがあります。世の中には僕と同じ思いを持っている人がいると思うので、綺麗事とかじゃなく、そういう人に寄り添えるような作品を作りたいと思っています。
映像作品を作る際はもちろん自分の気持ちを表現するだけではなく、企業から依頼されたテーマで制作するということも含め、いろいろなジャンルに挑戦したいと思っています。もちろん、自己表現とは分けた形で。
ーーそういった作品を作りたいという「クリエイターとしての原動力」はどこにあるのでしょうか?
最近キデイランドさんでサンリオさんとTikTokerのコラボ企画があったんですが、「TikTokから生まれたクリエイターが、サンリオさんとコラボできるようなレベルになってきたんだ!」と、新しい時代の流れを感じました。
TikTokだけで活動するのではなく、TikTokを経て大きな活動ができる存在になりたいと考えています。普通の映像監督にはできない「演者・アーティストでもあり、クリエイターでもある」という新たな存在。そして、たくさんいるTikTokのクリエイターを自分がTikTokから生まれた“本物”のクリエイターとして引っ張って、大きな流れを作りたいと思っています。
ーーそのために何が必要で、どんなサポートをしてほしいですか?
自分の思いを、自分の技術で映像や音楽にして形に残したいと思っているので、もっと映像関係の人に関わる機会を増やしたいですね。自分が実際に映像を手掛けたいと考えているのですが、そうなるには足りない技術面をカバーする必要があると思っています。
なので、映像関係の方に関わっていただき、一緒にやっていく中で機材の知識や技術を学んでいきたいと考えています。それによって、自分が映像クリエイターとして活躍できるフィールドを広げていきたいと考えています。
ーー今TikTokを休止されていますが、動画をまたアップロードしたいという気持ちはありますか?
はい。休止しているのも、新たな自分を見せていくための準備期間と捉えてもらえれば。今後はネタ動画だけではなく、ショートドラマやムービーなど世界観を表現した作品をアップして、新しい自分を、今までにない活躍の仕方を見せていきたいと思っています。
ーークリエイターとしての熱い思いを聞かせてくださって、ありがとうございました。
こちらこそ、お時間いただいてありがとうございました。
成瀬さんも参加している「MUSAプロジェクト」はこちら
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アプリ
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取材・執筆 : 高下まみ
編集:柴山由香
撮影 : 池田実加
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