保険会社の事情2
保険商品
今でこそ少なくなりましたが、昔は一定の時期に主力商品というものが出てきていました。
大体は大手国内生保、中堅の国内生保の順に名前の付いた、内容がほぼ同じ保険が売り出されました。
保険を作るのは経費がかかるので、大手が作ったものを真似していく感じです。
ジェネリック薬品のようなものです。
そうやって市場の奪い合いをしていくわけですね。
大手の国内生保というとCMなどで露出度が高いですから、何社か浮かぶ方は多いでしょう。
内勤や役員クラスは一流大学を卒業していて頭の良い方がほとんどなのですが、【どんな人間が販売するのか】を想像できていないのです。
発売の段階では誰に販売したいのかが明確なはずなのに営業現場に下りてきたときは誰にでも売るものになってしまう。
16歳の子供に6000万の死亡保険を勧める、成人したばかりの独身女性に7000万の死亡保険勧める。
本当にその保険金が必要な人なら別ですが、まだ借金や家族に対する責任もないと思われます。
そこの教育ができていないのが、国内の保険会社。もしかしたら採用する外交員さえある種の顧客ととらえているのかもしれません。
営業部長クラスの椅子取りゲーム
たくさんの外交員を抱える支部長、支社長、本部長クラスものんびりはしていられません。
とにかく数字を出して転勤を繰り返し、一定の年齢で次のステップに進まなければ椅子はどんどん少なくなります。
教育を徹底している場合ではないのかもしれませんが、顧客はたまったものではありません。
管理職は50歳前に本部長にならなければ【出向】という現実が待っています。
関係会社勤務になり、仕事もなく針のむしろ状態。または本社の資料部屋で【早く自主退職してください】的な位置に置かれます。
よほどの神経の太さじゃないといられないといいます。
こうして自分さえよければいい管理職によって外交員は数字を作らされたり、不当な契約に手を染めていきます。
外交員の残存率は新採用1年で50%、2年で25%。
3年では10%を切ります。
耐えられる人は少ないのですが、最終的にどんな外交員になるのか。微妙なところもあります。
その違いは何なのでしょうか?
次回は外交員の事情についてお話します。