お腹一杯 「RRR」レビュー1/16/2023
初めて映画館でインド映画を見たが、いや降参です。3時間、これでもかとパンチを喰らったボクサーのようでありました。
平日休みの娘と二人で映画館へ。長い映画なので、トイレに行きたくなるリスクを考慮して端っこの席に座る。フォーマットはヤクザ映画に似ている。鶴田浩二と高倉健が義理と人情の板挟みに合って、友情を育んだり対立したりのあげくに、最後は桜吹雪の舞う中を二人で悪の親玉に向かっていくあの感じ。若い方は理解できんと思うが、年寄はそんな印象を受ける。
映画はとにかくサービス精神の塊。伏線の張り方とか回収の仕方とか、とにかく丁寧。多少寝ていても大丈夫ではないだろうか。アクションシーンと踊りのシーンは怒涛の攻撃なのに、ラブシーンとなると借りてきた猫のようになるのもお国柄なのか興味深いし、それが却って潔さになってこの映画が与えてくれる享楽と快楽を増している。
とにかく見るべき。例えTVで見たインド映画が嫌いだったとしても見るべきだ。大英帝国からの独立という重いテーマも吹っ飛んでしまう、これはインドの「トップガン」なのだ。