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【決算】アファーム・ホールディングス 24年6月通期 プラットフォーム流通総額5年で5.8倍

 オンライン分割後払いサービスのアファーム・ホールディングス(NASDAQ: AFRM)の2024年6月通期決算は、売上高が前期比47.9%増の23億2300万㌦、営業損失が6200万㌦(赤字幅半分に縮小)、純損失が5200万㌦(赤字幅半分に縮小)。いずれもアナリスト予想を大幅に上回り、同社の株価を押し上げた。

 同社は独自の与信システムにより、クレジットカードなどの実績が足りなくても各人の支払い能力に応じた後払いを可能にする決済サービスを展開している。従来型の信用力が無いが支払い能力がある層の資金を掘り起こすことで、既存の金融機関が取りこぼしてきた層の消費を促している。

 決済サービスの手数料などが収益源となるので、同社の成長の試金石となるのがサービスプラットフォームの流通総額だ。24年期は266億㌦と、この5年間で5.8倍に拡大している。

 この勢いから、同社は「25年度第4四半期にGAAPベースで営業利益が黒字化する」との見通しを発表している。つまり、順調にいけば26年か27年の通期決算は黒字化する可能性が高い。

 一方、足元では堅調な米国経済に陰りが見え始めている。消費は依然活発だが、失業率の増加や雇用統計の下方修正など雇用面に悪いサインが出始めており、もし景気が悪化すればこの手のサービスはもろに影響が出てくると思われる。個人的な見解だが、先行きは完全に明るいわけではないということは留意しておくべきだろう。

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