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就職と大学院留学で迷った時期のこと

 こやんいです。今回は学部生の時に就職と大学院留学で迷っていて、大学院を選択した理由について話そうかと。


悩ましい時期、就職活動をとりあえずする


 学部生の時、就職活動を中心にしていたものの、どこか引っ掛かっていることがあった。大学院でもう少し勉強したい、と言う気持ちがあったり、学生のうちはビジネスに関連することはしたくない、と言う気持ちも強かった。また、欧米の経験がなかったのも心の中で引っかかっていた。就職してしまうと、目の前のことに集中して勉強とか留学なんていう話は全く考えられなくなるのでは?という考えが強かった。


 とはいえ、就職活動をしていないと慶應の雰囲気的に人権がないような感覚もあったので、一応、1年生の時から準備はしていた。日系と外資、事業会社とプロフェッショナルファームみたいな軸で見て、会社説明会、業界研究、テスト対策、英語の勉強、インターン、OB訪問まで全て網羅的に行っていた。商社のOB訪問は三菱商事、三井物産のみ行っていて、最低10人以上は合っていたと思う。

 大学の入学前から投資銀行、コンサルや商社には興味があったのと、社会人以降はMBAも行きたかったので、ハーバード含めたMBAに弾かれない学歴と職歴を目指していた。今思えば、戦略的に考えるのであれば、日系メーカーで社費で行く方が確率高いと思うのだが、プライドも相まって、考えられなかった。

 ただ、社会人になって仕事をしていくにつれて、いわゆるJTCの方々は本当に細かいことまでよく考えて、社内事情もよく勘案して稟議を通すこともやられている印象なので、日本の大企業の社員の優秀さをよく感じることが多かったりする。

 話は戻り、昔はドリームインキュベーターのインターン選考から、シェアプロジェクトで投資銀行のいろはを学び、外資系のコンサルや投資銀行のインターンに突っ込んでいき、本番に向かうという流れだったのだが、当時は英語力が足りなかったかなーと自己分析。あと、流れで就職活動をしていたので、投資銀行への強い興味というよりは、どちらかというと、みんなが受けるので、自分も受けてみるというスタンスで、志望動機の深掘りができていなかった。

 とりあえず、とは言いつつも、結構ちゃんとやっているように見えるかもしれないが、この程度はやっておかなければ、大学院に進学しても就職活動には間に合わないので、大学院に進学する人は一定準備はしておいた方が良いと思う。私の場合は凡人とは自分で考えているので、このくらいはやっておかないと不安、というのもある。

大学院進学をしたいと思ったきっかけ

 就職活動はいざ始まってみると、どこか全力投球できていなかった。その理由は簡単で、やはり大学院の留学が心残りだったから。ゼミも外国人の多いゼミで勉強をしていたこともあり、どこか海外で勉強することへの憧れがあった。

 また、就職活動のOB訪問でお世話になった商社の方に海外で現地でのアンケート調査をやったり現地調査を行う際に手伝ってもらうことができ、Qualitativeな調査の面白さを感じることができた。大学から研究調査に関するお金ももらうことができたし、徐々に自信を深めていけたことも幸いだった。

 ゼミ内の人も良かった。海外からの学生が多かったことだけではなく、研究の方法を教えてくれる修士や博士の人達の存在が大きかった。修士の人の実力はさておき、博士の人たちは、ハーバードで研究していたり、当時でも講師(今はそれぞれ教授や研究職についている)をやっていたので、研究の手法や考え方の洗練度は上がっていったのもあり、その点でもう少し上でやれるんじゃないかと思う機会も増えていった。

 そして、その結果として大学からの給付奨学金を受けたりして、成績や研究実績の積み上げができてきたこともあり、Resの修士は厳しいかもしれないが、Taughtは行けそうな気がした。

 推薦書についても、世界的に有名な教授やゼミの担当教授、そして、評価でAをいただいた教授の3名分ギリギリで用意ができたので、それも功を奏した。

 英語力の低さについては後ほどConditionalからUnconditionalにする際に地獄を見るのだが、当時は必死こいて勉強した。

 こういった要素もあり、大学院への進学へ傾いていった。

最後、大学院を後押ししたもの

LSE Library(留学当時の画像)

 自分自身、アジアの経験しか当時はなかったので、欧米生活の世界を感じたかった。その一心だったのかもしれない。周囲が帰国子女が多く、海外経験で語れるものが多かったりしているのを見ると、どうしても学生時代辛かった。

 毎日、英語混じりでみんなが話しているのを見ると、純ジャパは結構メンタル的にきつい環境にある。慶應だと、何でも要領よくこなすことが求められるし、英語ができないと肩身を狭い思いをしてしまう。また、夏休みが終わると、海外旅行やインターンの自慢みたいなものも休日明けにあったりもするので、そういった文化についていくことだけで大変だったかもしれない。

 そういう世界があったので、社会人になる前に自由な身で色々経験しておきたい。そんな風に思ったのだと思う。

今大学院に進学して思うこと


Boston, United States (ボストンキャリアフォーラムにて)

 上記の大学院への進学は、当然知的好奇心を満たされるし、専攻に関してもビジネスに全く関係のないことをやれたので、高等遊民的に楽しめたことは人生の財産だと思う。結果的に、就職活動に絡めてアメリカに何度かいったり、長期インターンを香港でやったり、死ぬほどヨーロッパを旅行したりなど、苦しいことがほとんどだったけど、楽しいこともあり、勉強になった日々だった。

 周囲は当時「逃げだ」とはっきりいう人が多かった。でも今思うと、「勇気」だったと思う。みんなから反対されてまで人と異なることをした。それは一歩踏み出す勇気と、異なることをしたからこそ、新しい道がひらけた。そんな勇気に対して私は自分自身を褒めてあげたいと思う。

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