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アメリカのリセッション(景気後退)懸念が高まる

8/1のアメリカ相場は、3指数(DOW、S&P500、Nasdaq)とも大きく下落に転じました。
・DOW:-2.1%
・S&P500:-1.3%
・Nasdaq:-2.4%
先日発表されたFOMCの9月利下げ観測によって、7/31はハイテク企業も反発が見られましたが、その翌日には一転して市場全体が弱気になってしまいました。

おかげで8/2の日経平均も、前場で時-2000円以上の安値となる場面を迎えました。

アメリカの利下げは株式市場に歓迎されたものの、経済指標の悪化によるリセッション(景気後退)の懸念が高まったことを嫌気した相場の動きのようです。
問題になったのは、新規失業保険申請件数の増加、継続失業保険受給総数も187万件以上と、2021年以来の悪化となっています。
また、製造業のPMIも予想である48.8を下回る結果の46.8であったため、景気後退の懸念が高まったと判断されたわけです。

ここから先、完全失業率の上昇や、長短金利差の逆イールド解消などを注意深く見ていく必要があるでしょう。

ちなみに、アメリカの景気後退期というのは、2四半期以上、つまりおよそ半年間もしくはそれ以上の期間でGDPがマイナスとなった場合を指すため、実際に景気が後退し始めた時点では、まだリセッション入りの判断はされません。
そしてもし仮に、アメリカ経済がリセッションに突入していたとしても、それがどれだけ続くのか、どれくらいの規模なのかも始まった時点では判断ができないのです。

これまでのアメリカのリセッションを振り返ると、景気の先行指標としての株式は、リセッションに入る少し前から下落を始めます。
そして多くの場合は株価が底を打つころになって、ようやくリセッション入りの発表が行われるのです。
そしてリセッションの後半では景気の回復より先に株価が回復を始め、リセッション終了時には既に、株価はかなり高値にまで戻ってしまっているのです。
このように株価は常にリセッションに関する発表より先に動くため、リセッションの発表を聞いてから株式投資の判断をしていたのでは、常に後手に回ってしまうことに注意が必要です。

個別株に関してはこれから、より慎重な対応が必要と考えますが、インデックスの積み立て投資はリセッションにかかわらず積み立てを継続することをお勧めします。


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