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ある日のお話 Apple Story S+h編4
定期コーナー『ある日のお話』
アプリ【S+h★LOVE】(現在は配信終了)にて配信されていたバックヤードの裏話、”Apple Story”を再掲いたします。
<毎月1回/月初更新>
月額マガジン「S+h&Frep FUN!FAN!FIN! for WEB」に含まれます。記事単体でもご購入いただけます(200円)。
今月は桐生くん、具志堅くん、相川くんがStarburst!オーディションに合格し、S+hとしてデビューの準備をしていたころのお話、
『スプシュハウスへお引越し』をお届けします。
◆Starburst!オーディションとは?
新しいアイドルグループをデビューさせるオーディションプロジェクトです。過去のFINが行ってきたデビュープロジェクトとは違い、
FINに所属する研修生だけではなく、一般からも参加ができます
今回のお話は、S+hが結成されると同時に3LDK<スプシュハウス>への同居が決まり、引っ越した日(11/15)のお話です。お部屋割りは当時、
相川くん&三島くん、沖田くん&具志堅くん、垣内くん&桐生くんでした。
具志堅晃編【スプシュハウスへお引越し】
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~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
このシナリオは具志堅晃目線のお話になります。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
お風呂から上がり、キッチンへ向かう。
具志堅晃
「牛乳はね~ミルクっていうんだ、本当ね~♪だけど、ちっちゃいから自分のこと、ぎゅうちゃんって言うんだよ~ねえ、ヤギさん♪」
キッチンでは三島くんが難しそうな本を読みながら煮物をしている。
具志堅晃
「三島くん、何をしてるなりか?」
三島峻介
「大学の課題資料を読みながら、
ストレス解消のためにシチューを作っている」
具志堅晃
「ほへー。あんまり無理しちゃダメなりよ?」
三島峻介
「ところで、晃はまた牛乳飲むのか?」
具志堅晃
「お風呂上りはやっぱり牛乳でしょでしょ」
沖田奈緒
「お前、牛乳飲む割に背が伸びなかったのな」
突然後ろから現れたオキくんがそう言いながら、台所の戸棚を開く。
具志堅晃
「それを言われると辛いなり。オキくん、何を探してるの?」
沖田奈緒
「いや、シーチキンか、かつおぶしが無いかなって」
三島峻介
「お前、さてはまた」
沖田奈緒
「いいじゃん。ちょうだい」
三島峻介
「その横に煮干しがあるから、それを持って行け」
沖田奈緒
「さんきゅ。じゃ、行ってきます」
具志堅晃
「オキくん、どこへ行くの? 外寒いよ?」
沖田奈緒
「散歩だよ」
そう言って、オキくんは玄関へと向かう。
具志堅晃
「オキくんは夜になるとフラッと出ていくけど、大丈夫なのかな。
もう夜中の12時半だよ?いつも行動がミステリアスすぎるんだけど、
深夜徘徊で補導されちゃわない?」
三島峻介
「ひとりになる時間が欲しいんだろ。
いきなりの6人同居でみんな緊張してるんじゃないか」
具志堅晃
「ぐし子、まったく緊張していないですが」
三島峻介
「あと彼女に会いに行くんじゃないか?」
具志堅晃
「彼女? オキくん、彼女がいたの!?」
三島峻介
「最近、新しくできたらしい」
具志堅晃
「25歳までは恋愛禁止じゃなかったの!?」
三島峻介
「事務所には言うなよ。相手はかなり若い」
具志堅晃
「えっ、三島くんは会ったことがあるのでございますですか?」
三島峻介
「マンションの下でよく密会してるぞ。お前、知らなかったのか?」
具志堅晃
「ぜんぜん。ちょっと見に行ってもいい?」
三島峻介
「やめとけ。邪魔だって叱られる」
具志堅晃
「ちょっとだけ、ちょっとだけ見てくる」
疼く好奇心をどうしても抑えられず、
部屋を出てマンションの下へ行ってみると──
・
・
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・
沖田奈緒
「よしよし。今日はずいぶん腹が減ってたんだな」
具志堅晃
「オキくん……?」
オキくんは物陰で、子猫に餌をやっていた。
沖田奈緒
「うわっ、何だよ、お前! なんでいるんだよ!?」
具志堅晃
「彼女って、そのコ……?」
沖田奈緒
「ああ? このコはミルクだ。ちなみにたぶん生まれて数か月だな」
具志堅晃
「なんでミルク?」
沖田奈緒
「毛が白くてミルクみたいだろうが。本当は飼ってやりたいけど、
うちのマンションはペット厳禁だから、ここで保護してる」
具志堅晃
「もしかして、オキくんが名付けたの?」
沖田奈緒
「悪いかよ」
具志堅晃
「ううん、オキくん、ベリーキュートよ」
沖田奈緒
「うっせえ! お前に言われたくない!」
オキくんはちっともミステリアスじゃない。
ただの猫好きな茨城県出身の19歳の男の子です。
END
桐生開志編【スプシュハウスへお引越し】
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