”ライフ・ウィズ・ミュージック”を観る前に!(ネタバレなし) Siaが鳥籠を解放した
先日、「ライフ・ウィズ・ミュージック」の試写会に参加させていただきました。
その時に鑑賞した感想・考察について書く前にSiaのことを知ってほしい!と思いどのような影響を私が受けたのかも含めて書きたいと思います。
普段は一度作品を観た方に向けて書いているのですが、
今回は今作の監督・製作・原案・脚本である
「国境なきポップスター」Siaについて自分の体験も踏まえながらのネタバレなしの前置きになるので、こちらの記事は観る前や今作が気になっている方にも読んでいただければ幸いです。
次の記事で感想・考察について書いていきます。
Siaとは
まずはSiaについて紹介していきます。
「ステージでは素顔を見せない“顔なきポップスター”として、世界的注目を集めるシンガーソングライター・Sia。楽曲はもちろん、パフォーマンスやMVに見られる卓越したセンスに定評のある彼女が、初の映画監督にして原案・脚本・製作まで手掛け、愛と希望と驚きに満ちた、今までにない映画を生み出した。ベースとなるのは、自身の実体験。かつて薬物やアルコール依存症に陥り、自殺を試みるほど絶望した彼女を救ったのは、愛すべき友人と音楽。多くの苦しみを乗り越えてきたSiaの半生を主人公ズーに託し、“愛する”ことを学び、自身の居場所や明日への希望を見出していく感動のドラマを珠玉のミュージックシークエンスで描く。」
こちらは公式サイトより引用しました。
自分の言葉で彼女の経験を書こうと思ったのですが、
彼女について詳しく書かれているFRONTNOWの記事があるのでそちらの共有をさせていただきます。
Siaと私
私は"Chandelier"の大ヒットをきっかけに彼女を知りました。
ナタリーポートマンによるディオールのこのCMを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
そして彼女を好きになったきっかけになったのが
”Bird Set Free"です。
彼女の唯一無二な歌声はもちろん、彼女のメッセージに強く心を打たれました。
”And I don't care if I sing off-key
I found myself in my melodies
I sing for love, I sing for me
I shout it out like a bird set free”
「音を外したって気にしない
メロディーの中の私を見つけたのだから
愛のために歌う、私のために歌う
自由な鳥のように叫ぶ」
辛い経験をしたからこそ、届けられる力強くも脆いメッセージは私の心に強く刻まれました。
”Bird Set Free”は2016年の"This Is Acting"というアルバムに入っており、そのアルバムをずっときいていました。
絶望を真正面から歌うと、一種のかすかな希望が持てると思います。
というのは、何を失ったのか、何が足りていないのかが感じられ、それを取り戻しにいこうとまた人生を歩めると思うのです。
”Bird Set Free"が響いた私にとって足りなかったものは「私のために歌う」ことでした。
言語化できずに何が原因なのかわからないけれども、
その時の生活に満足していなかった私に一つの答えをくれました。
そしてその足りないものを「私のために自分を表現する」ことで埋めていこうと生きてきました。
その後、2年くらいSiaの音楽をきいていました。
正直な話をしてしまうと、2年くらい過ぎた頃にCHVRCHESというバンドに出会ってしまいSiaのことをそれほど熱狂的に追わなくなりましたが、
今でもSiaは私の一部であり続けています。
そして2020年5月、”Together"という曲のMVをSiaは出しました。
これを見た時は衝撃的でした。
私の彼女のイメージは"This Is Acting "の世界観だったので
あれほど暗い世界を持っていた彼女がこれほど明るい世界を作り出すとは。
しかし、これは困難の中にあった微かな希望を大きな希望へと結びつけているのだと思いました。
そしてこの”Together"がフィーチャーされるSiaの監督作である
「ライフ・ウィズ・ミュージック」(原題「Music」)を楽しみにしていました。
彼女がいかにしてあの二つの世界を創ったのか、と
以上が私の経験になります。
マディー・ジーグラー
最後に今作品でミュージックを演じるマディー・ジーグラーについて、少しですが紹介します。
彼女は2014年の"Chandelier"のMVに出演したことをきっかけにその後のSiaのMVにたびたび出演するダンサー兼俳優です。
顔を出さないで活動していたSiaですが、彼女からのインスピレーションを多大に受けており、マディーの方もSiaを第2の母親とも言っており、
創作活動において特別な関係を築き上げています。
そんな創造力豊かなマディーが演じる今作品のミュージックは目が離せません。
Siaについて知ったところで、ぜひ『ライフ・ウィズ・ミュージック』を観に行ってもらえれば嬉しいです。
以上になります。ここまで読んでくださりありがとうございます。