フィルムコミッション通信79【理事会開催】
しばらく、お休みしていたnoteですが再開します!引き続き、日本各地の撮影現場で奮闘しているフィルム・コミッションについて紹介します。
2023年4月19日にジャパンFCは理事会を行いました。
現在、JFCには130超の会員がいますが、理事は17名(北は北海道から南は沖縄までの各ブロック理事の他、日本映画監督協会、日本映画制作者連盟、日本映画製作者協会など)で構成しています。理事会は年に4回開催しています。
たった年4回の開催?と思われる方がいるもしれませんが、JFCでは理事会の他に「認定研修会(年1回)」「ブロック研修会(年10回)」「全国ロケ地フェア(年2回)」「スキルアップ研修(年1回)」があり、オンラインの「マンスリーメンバーミーティング」は毎月行っています(年12回)。
この他にも理事長が必要に合わせて設置する「集中審議(タスクフォース)」もありますから、会員は毎月、他のFCと顔を合わせることができます。
撮影の誘致・支援をする地域は別々なのに、これほどまで密に連携している理由の一つに「国内の撮影本数」が増えていることがあります。
2000年の劇場公開作品数は282本でしたが、2019年に劇場で公開された作品数は689本まで増え、これは20年間で240%増となります。
さらに、この本数は劇場公開作品の映画だけで、数年前からは配信作品も加わったことでFCが支援する作品数は増えており、この状況を全国レベルで共有、撮影支援の質向上などを目的に各地のFCをネットワークで結んでいます。
*FCは映画やドラマ、コマーシャル、旅番組などの単発作品の撮影も支援している他、実写作品以外にアニメ作品も支援しています。
*2016年~2019年に劇場公開された邦画実写の興収上位50作品のうち、FCが撮影支援した割合は98% です。
理事会は組織の方向性などを審議する以外に「撮影業界の現状と未来」について意見交換をする場でもあります。
理事会メンバーは全員が制作や撮影の最前線におり、それぞれが「現場」での話題を提供することで、これまでを検証したり、次の一歩を検討したりする度に撮影の一翼を担うフィルム・コミッションとしての役割や意義などを痛感しています。
以前までは撮影の誘致・支援さえすれば一定の評価を得られていたフィルム・コミッションですが、効果や成果を出すことで期待は高まり、関係者も増えています。
理事会は日本のナショナル・フィルムコミッションとしての操舵役、私はその中の船長として目的地や周りの状況などを、定期的にお知らせしていきます。
それではまた次号
NPO法人ジャパン・フィルムコミッション
理事長 泉谷昇
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