Bounty Dog 【清稜風月】14-15

14

 今回ヒュウラが関わる保護任務は、保護対象”ターゲット”が1。喪失対象”ロストターゲット”の密猟者は10人だとヒュウラは思っていた。だが事実は、保護対象は日雨と同じく『超希少種』である己を含めて2体。喪失対象は亜人の密猟者と共に、別の存在に対する狩人を加えて15人居る。
 保護任務担当は、近接”アタッカー”がヒュウラ。後衛”サポーター”は睦月・スミヨシで、遠隔から通信機器を用いて目的地や移動方法等を現場担当員達に指示する”ナビゲーター”は今回の任務には居ない。加えて保護対象の日雨は、自衛が全く出来ない完全に荷物のような存在だった。
 2対15の闘いに見えた。だが実際は近接と後衛が人間で1人ずつ居る。4対15であり、ヒュウラと組んでいる後衛の睦月はスナイパーライフル使いだが、ヒュウラ、睦月、日雨が未だ誰も存在を勘付いていない近接のサクラダ保護官と同じく近接の黒髪少年は両方とも、拳銃使いだった。

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