Bounty Dog 【清稜風月】101-102

101

 少年は奇襲を受けて吹き飛んだ時に、手に掴んでいた黒い手紙を無意識に離していた。血のように赤黒い不気味な色をしている蝋印が貼り付いた”脅威へと誘うメッセージ”は、通路に落ちると直ぐに風に吹き揺らされて、本丸に向かって少しずつ動いていった。

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