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『カタイのアンジェリカ』第2幕

[中略:第1幕はアンジェリカをめぐるオルランドとリナルドの言い争いから始まる。ムーア勢がパリに迫る中、シャルルマーニュはオルランドとリナルドに協力を求める。2人の煮え切らない態度に不審を抱いたシャルルマーニュにブラディマルテが事情を説明する。すなわち、オルランドとリナルドの不和の原因は美しいアンジェリカに対する恋だという。シャルルマーニュはアンジェリカを連れて来るように命じる。アンジェリカは、ムーア勢を率いるアグラマンテの差し金でオルランドとリナルドを誘惑しているのではないかというシャルルマーニュの非難に対して釈明に努めるとともに、自分がカタイから来たことを述べる。シャルルマーニュは最も優れた武功を立てた者にアンジェリカを与えると決定する。アグラマンテはロドモンテとフェラグートとともにパリ攻略の策を練る。そこへ使者がやって来て、グラナダからフランスまでの旅の途中であったドラリーチェが「高慢なタタール人」、すなわちマンドリカルドに誘拐されたとロドモンテに報告する。報告を聞いてロドモンテは激怒して陣営を離れようとする。アグラマンテはロドモンテを制止して陣営にとどまるように説得する。説得を受け入れたロドモンテはマンドリカルドへの復讐を誓うと戦場に赴く。キリスト教勢とムーア勢の戦いが始まる。戦場でオルランドとロドモンテが対面して挑戦の言葉を投げかけ合う。しかし、ロドモンテは負傷したアグラマンテを救援するためにその場を離れる。囚われのアンジェリカは脱出に成功してサクリパンテに遭遇する。アンジェリカに好意を寄せていたサクリパンテは護衛を買って出る。オルランドは、恋人のゼルビンを探し求めるイザベルとともに出発する。道中、オルランドは処刑されかかっていた騎士を救出する。その騎士こそゼルビンであった。ゼルビンとイザベルが再会を喜び合う場面で第1幕は終わる。第2幕は、パリを離れたリナルドがアンジェリカとサクリパンテに行き会うところから始まる。リナルドとサクリパンテの間で口論が始まる。サクリパンテを疎ましく思っていたアンジェリカはその隙に2人の前から姿を消す。ムーア勢の一兵卒のメドロは戦いの中で友を失い、自らも重症を負うが通りかかったアンジェリカに命を救われる。2人は羊飼いのベラルドの小屋に身を寄せる。オルランドは、ゼルビンとイザベラとともにアンジェリカの行方を尋ねるが手掛かりを掴めない]

マンドリカルドとドラリーチェが登場する。

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