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『怒れるロドモンテ』第1幕

解説

原題はRodomonte Sdegnato。原文はイタリア語。全3幕から構成される歌劇の台本である。初演は1714年。作者はグラツィオ・ブラッチョーリである。ブラッチョーリはヴィヴァルディの歌劇『狂えるオルランド』の作詞にも携わったことで知られている。

ドラリーチェをめぐるロドモンテとマンドリカルドの争いを中心に複雑な恋模様が絡み合っている。そのためさまざまな話が断片的に挿入されていてほとんど脈絡がなく、話の流れが繋がっていないせいで読解が困難であった。唯一現存する1714年版を確認する限り、一般書籍として広く流通したものではないと考えられる。

配役

ロドモンテ(Anton Francesco Carli):サルツァの王、ドラリーチェに恋して後にアレリアの夫になる。

ドラリーチェ(Maria Guisti, la Romanina):グラナダの王ストルディラーノの娘、エルバニオに恋して後にマンドリカルドの妻になる。

アレリア(Elisabetta Denzio):猛女たちの国の女王、アルミンドに恋して後にロドモンテの妻になる。

ベリサ:ガリシアの王女にしてアルミンドの妻。

アルミンド(Margherita Faccioli, la Vincentina):アグラマンテの軍営の若き軍人にしてベリサの夫。

マンドリカルド(Giambattista Minelli):タタールの王、ドラリーチェの恋人にして夫。

エルバニオ(Agata Landi):アグラマンテの軍営の軍人。

アグラマンテ(Pietro Ramponi ):アフリカの王。

リシスコとニジェッラ:羊飼い。

恋の神の声。

舞台はアレッサンドリアの街や猛女たちの宮殿およびその周辺。

作曲:Michelangelo Gasparini。

舞台演出:Antonio Mauri。

第1幕

険しい丘の麓にある広い平原にアグラマンテの軍勢の天幕が見える。アグラマンテの軍勢は、猛女たちの王国にあるアレッサンドリアの街を包囲していた。城壁は遠くからも見えた。そして平原の片側には、周囲を見張るためにアグラマンテの軍勢の軍営がもう一つ置かれていた。開幕と同時にアグラマンテは軍勢とともに丘から下って街の包囲を始め、平原に展開するエルバニオが率いる軍勢と合流する。

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