パット・ギャレットの生涯―第一五章

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血まみれの「牛戦争」

ギャレットの最大の業績は、リンカン郡保安官を勤めていた間にW・H・ボニー、通称「 ビリー・ザ・キッド」の配下の無法者たちの一味を壊滅させたこと、そして、この地方を残虐な行為で震撼させたせいで「悪魔」と呼ばれても当然のこの悪名高い無法者を殺害したことである。牧牛業者の間で起きた戦いである「リンカン郡戦争」は1876年春に始まり、数年間続いた。個人的な衝突が「戦争」にまで拡大して、ギャレットと補佐たちが無法者たちを追放したり殺害したりすることによって最終的に秩序を取り戻すまでその地方の恐怖が続いた。この頃、ボニーとその仲間であるジェシー・エヴァンズやセグーラは、アリゾナにおける略奪とインディアンに対する戦闘から戻ってきた。彼らはメシラにとどまって、ジェームズ・マクダニエルズ、ウィリアム・モートン、そして、フランク・ベイカーといったよく知られたカウボーイたちと合流した。「ペコス川沿いで騒動」が起きていると聞いたカウボーイたちは、ビリーとその一味にリンカン郡にともに行こうと促した。彼らはそこに行くことにした。そして、ウィリアム・H・ボニーはメシラで「ビリー・ザ・キッド」という名前を与えられた。17歳にしか見えないその若々しい外見から彼にその名前を与えたのはマクダニエルズである。