ジェロニモ自伝―第3部 白人 第15章 移転
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政府軍の追跡から戻る途中、我々は1人のメキシコ人と1人の白人を見つけて馬から撃ち落とした。我々はその2頭の馬を連れ帰って、我々のキャンプを移動させた。部族民は非常に苦しんでいた。食料を見つけられる場所に行くことが賢明であった。その当時、我々の領域には獲物がほとんどいなかった。部族の族長になって以来、私は政府に食料を求めていなかったし、そうしたいとも思ってなかったが、我々は餓死したくなかった。
我々は、チヘンネ(オジョ・カリエンテ)・アパッチ族の族長であるヴィクトリアがニュー・メキシコのホット・スプリングス付近で白人と会談を開くと聞いた。 また彼が食料を豊富に持っているとも聞いた。我々はその部族といつも友好関係にあり、ヴィクトリアは特に私の部族民に親切であった。我々は捕らえた2頭の馬を使って病人を一緒に運んでホット・スプリングスに行った。我々はヴィクトリアとその一団をたやすく見つけることができた。彼らは我々に冬の間の物資を与えた。約1年間、我々は彼らとともに滞在した。この滞在の間、我々は完全に平和だった。我々はメキシコ人とも白人ともインディアンとも衝突しなかった。我々はできる限り長く留まったが、物資を再び蓄えることができたので、ビクトリアの集団から離れることにした。我々が去ることを彼に伝えた時、彼は別れる前に饗宴とダンスを催そうと言った。
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