ビリー・ザ・キッド、死の真相―第2章 追跡
※『ビリー・ザ・キッド、死の真相』に関する説明は「はじめに—コンテンツ紹介」にまとめています。
この情報を受け取ると、ギャレットはすぐにリンカンに向けて出発した。その間、ホワイト・オークスにキッドが留まっていないか探すために私が残ることになった。キッドがリンカンを出て行った後、どの方角に向かったのか、そして、どこへ行ったのかはわかっていなかった。
逃亡の日の翌夜にリンカンに到着したギャレットは、2人の補佐(ボブ・オリンジャーとベルという名前の男)が半分は狡猾な策略、半分は補佐たちの油断で殺害されたことを知った。キッドは収監されていた部屋の隣の火器をしまってあった部屋に押し入ると、六連発銃を確保して犠牲者の長い一覧に2人の名前を付け加えた。それから構内にいた男に馬を確保させて駆け去った。小さな街の住民は完全に恐怖に怯えた。
ギャレットはすぐに一団を組織してキッドを再逮捕するために数日間にわたってあらゆる方向を捜索させた。しかし、キッドの痕跡を何も発見できず、キッドがオールド・メキシコに行ってしまったと完全に信じて最後には追跡を断念してしまった。私の記憶によれば、この殺害と逃亡は4月下旬に起きた。その後、我々は、絶えず警戒して何とか行方を突き止めようと全力を尽くしたにもかかわらず、翌年7月までキッドの所在をつかめなかった。
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