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アメリカ人の物語4 建国の父 ジョージ・ワシントン(上) 連載31号

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※憲法制定会議の始まりから読む場合は連載12号

大統領の選出方法

六月一日、大統領の選出方法に関する議論が始まった。決定しなければならない点は多い。大統領は単数にすべきか、それとも複数にすべきか。大統領にどのような行政権を与えるべきか。大統領の任期は何年にすべきか。大統領を誰がどのように選出するのか。最初に意見を述べたのはチャールズ・ピンクニーである。

「活力に富む大統領に賛成します。しかし、現行の連合会議の行政権が宣戦布告と講和にも拡大され、最悪の場合、大統領が君主、すなわち選挙君主になってしまうのではないでしょうか」

チャールズ・ピンクニーの疑念をよそにウィルソンは、大統領を単数にするべきだと提案した。ウィルソンの提案を聞いたフランクリンが口を挟む。

「それは非常に重要な問題なので票決を実施する前に各人が十分に見解を示すように願います」

フランクリンの言葉に触発されたラトレッジが発言する。

「大統領が単数であれば非常に大きな責任を感じて最善を尽くして公務を遂行でしょう」

ラトレッジの発言を受けてウィルソンが大統領単数論の利点を述べる。

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