ミュージカル『ハミルトン』歌詞解説23―Tomorrow There'll be More of Us 和訳
はじめに
ミュージカル『ハミルトン』は、ロン・チャーナウ著『ハミルトン伝』(邦訳:日経BP社)をもとにした作品である。
物語の舞台は18世紀後半から19世紀初頭のアメリカ。恵まれぬ境遇に生まれたアレグザンダー・ハミルトンは、移民としてアメリカに渡り、激動の時代の中を駆け抜ける。アメリカをアメリカたらしめる精神がミュージカル『ハミルトン』には宿っている。
劇中では、友情、愛情、嫉妬、憎悪など様々な人間ドラマが展開される。ここでは、そうしたドラマをより深く理解できるように、当時の時代背景や人間関係を詳しく解説する。
”Tomorrow There'll be More of Us”
※歌詞の和訳はわかりやすく意訳。
※歌詞の原文は『Hamilton the Revolution』に準拠
解説:ミランダによる注釈
「これは我々のキャスト・アルバムに含まれていない唯一のシーンである。その正確な理由は次の通りである。歌以上に多くのものを伝えたいシーンである。ショーを見る人々に驚きをとっておきたかった。そして、これを読んでいるあなたにも」
LAURENS:
I may not live to see our glory.
「私は生きて栄光をつかめないかもしれない」
ELIZA:
Alexander? There's a letter for you.
「アレグザンダー。あなたに手紙よ」
HAMILTON:
It's from John Laurens. I'll read it later.
「ジョン・ローレンスからだ。後で読もう」
解説:ハミルトンはスカイラー邸があるオールバニーから1782年8月15日にローレンスに宛てて次のような手紙を書いている。この手紙がローレンスのもとに届いたかどうかはわかっていない。
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