『美女のアンジェリカ』第1歌

あらすじ

スペインはムーア人に侵略され、ほぼ全土を占領された。キリスト教勢を率いるペラーヨ[8世紀にスペイン北西部にアストゥリアス王国を建国した人物]は北西部にあるルーゴ[スペイン北西部にある町]に逼塞していた。アンダルシア[スペイン南部の地方]の王リドは、フェズ[モロッコ中北部にある町]のカリフの娘クロリナルダに求婚する。しかしクロリナルダはタンジール[モロッコ北部の地方]王のカルディロロと秘かに恋仲にあった。カルディロロは「ドラリーチェとマンドリカルドの高名な息子であり全アフリカで最も勇敢な若者である」[1-31]。マンドリカルドとドラリーチェの息子である。セビリア[ スペイン南部アンダルシア地方の中心都市]でリド王とクロリナルダの婚礼が催される。カルディロロは絶望に駆られて川に身投げしようとする。そこへマンドリカルドの亡霊が姿を現し、兄弟のアルダノ[カルディロロから見ると叔父になる]のもとへ救いを求めに行くように勧める。