ジェロニモ自伝―第2部 白人 第14章 最大の不正
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インディアンに対して加えられた最大の不公正な扱いは、1863年頃に合衆国軍が我々の部族を扱ったやり方であった。我々の族長であるマンガス=コロラドは我々の部族民と白人の集落の間で講和条約を結びにニュー・メキシコのアパッチ・テジョに行った。この集落の白人はアリゾナにいる白人よりも友好的であり信頼できるので、きっと彼らは条約を遵守してインディアンを不公平に扱わないはずだという報告を我々は受けていた。
マンガス=コロラドは3人の戦士達を連れてアパッチ・テジョに行って、市民達と兵士達と会談を催した。彼らは、もし部族民が彼とともに来てこの近くに住めば、合衆国政府から毛布、小麦粉、食料、牛肉、その他のあらゆる物資が与えられると彼に語った。我々の族長は2週間以内にアパッチ・テジョに戻ると約束した。彼が我々の集落に戻った時、彼はすべての部族民を会議に招集した。私は、アパッチ・テジョにいた人々が言った通りのことをするとは思えなかったので、私はその計画に反対したが、部族民の一部とともにマンガス=コロラドがアパッチ・テジョに戻って食料と物資の贈与を受けるべきだと決定された。もし彼らが言っている通りであれば、もし白人が忠実に条約を守るのであれば、残りの部族民も後から加わってアパッチ・テジョを定住地にすればよい。私は、アリゾナに残って部族民をまとめることになった。我々は、アパッチ・テジョに向かう部族民にほぼすべての武器と弾薬を与えた。もし裏切られた場合、彼らは奇襲に備えなければならない。マンガス=コロラドと部族民の約半分は、今、白人が彼らに対して親切になって、彼らと平和に豊かに暮らせる幸福を期待してニュー・メキシコに向かった。
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