ロビン・フッドの武勲⑥
第五篇から続く
第六篇
さあさあお聞きなされ、紳士諸君、あなた方の歌をお聞きなされ。ノッティンガムの高慢な代官と武装した家来たちのことを。
彼らは高位の代官のもとへ全速力で馳せ参じた。周辺一帯に召集令が下った。彼らは騎士の城の壁をぐるりと囲んだ。
高慢な代官は大声で叫んで言った。「裏切り者の騎士め、おまえは王と正義に反して王の敵をそこに匿っている」
「ここでの私の行動は、すべて私が所有する土地で真の騎士である私がおこなったことだとはっきり申し上げる」
「立ち去るがよかろう。われらが王が何と仰るのか御意を示されるまで私にこれ以上かまわぬように」
こうして騎士の偽りのない回答を得た代官は、われらが王に一部始終を告げにロンドンの街に赴いた。
そこで代官は、騎士のこと、ロビン・フッドのこと、そして高潔で善良な勇ましい射手たちについて王に告げた。
「騎士は無法者たちに加勢してきたとはっきりと申しています。騎士は北方全土の主たらんとしていて、あなたをないがしろにしています」
「ノッティンガムに赴こう」とわれらが王は言った。「14日以内に私はロビン・フッドを捕えよう。その騎士もだ」
「さあ戻るがよい、代官よ」とわれらが王は言った。「そして私が命じるようにせよ。広い国中から大勢の射手たちをそろえておくのだ」
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