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『騎士道の鑑』第91歌

あらすじ

幸いの野の城を出発したマンドリカルドとグラダッソはシリアとダマスカスを何事もなく通り過ぎた。2人は海のそばにある寂れた城で休憩しようと中に入った。城から洞窟から鎖が出ているのが見えた。鎖の端には1人の乙女が繋がれていて泣いていた。それは王女のルチーナであった。2人はすぐに下に降りてルチーナを解放した。ルチーナは人喰い鬼について警告した。ルチーナによれば、人喰い鬼は目は見えないが優れた嗅覚のおかげでどれほど離れていても獲物を捕まえることができ、木を草のように根こそぎにできるほど強い力を持っているという。このように語ると、ルチーナは危険を避けるためにすぐに立ち去るように促した。グラダッソが鎖を切ると、洞窟に急を告げるための鐘が鳴った。人喰い鬼が姿を現してグラダッソを捕らえる。マンドリカルドは人喰い鬼に石を投げた。一つ目は人喰い鬼の膝に当たり、二つ目は顔に当たった。鼻から血を流しながら人喰い鬼はマンドリカルドを追うが、その途中で高い崖から転落してしまう。マンドリカルドは洞窟に戻ってルチーナとグラダッソを解放した。そこへ娘のルチーナを探していたティビアーノ王の船がやって来る。ルチーナから一部始終を聞いたティビアーノ王は2人の騎士を宮廷に招く。

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