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アーゴスティーニ『恋するオルランド』解説

ボイアルドの死後、未完に終わった『恋するオルランド』を完成させるという目的の下、ヴェネツィアの詩人ニコロ・デッリ・アーゴスティーニによって『恋するオルランド』の続きが書かれた。4巻は1505年、5巻は1514年、6巻は1520年から1521年に刊行された。ボイアルド『恋するオルランド』とアーゴスティーニ『恋するオルランド』は合冊の形で一緒に刊行されたものが多く、当初は続きがアーゴスティーニによるものだと明記していないものさえあった。

その一方、ラファエレ・ヴァルシエコ・ダ・ヴェローナがアゴスティーニの4巻に続く形で5巻を1514年に刊行した。またピエルフランチェスコ・ド・コンティ・ダ・センティーノがヴァルシエコの5巻に続く形で6巻を1515年から1518年に刊行した。両者の5巻と6巻はアゴスティーニの5巻と6巻と別に刊行されたものである。1537年の記録によると、7巻が刊行された可能性が示唆されるが、その詳細は不明である。なおヴァルシエコの5巻とコンティの6巻は原典の入手が至難だったので概要を紹介するだけにとどめ訳出しない。

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