ハンティントン伯ロバートの凋落―第九幕

　【スケーズロックとスカーロックが角笛を吹きながらいくつかの扉から入場。すべて緑色の服で身を固めたロビンとマティルダ、スケーズロックの母、マッチ。リトル、ジョン、男は全員弓矢を持って入場】

　ロビン：未亡人、今、あなたに家に戻ってほしいのです。ウォーマンの陰謀で何か害が及ばないように。

　未亡人：ロビンさま、そうします。あなたにもあなたの恋人にもたくましい自由民たちにも良いことがたくさんありますように。

　マティルダ：未亡人、あなたが私に約束したことを忘れないでください。

　マッチ：ああ、未亡人、お願いですからジニーをお連れください。

　未亡人：ジニーにできるだけすぐに手紙を送らせるようにします。息子たちよ、さようなら。母の教えですが、あなたのご主人さまを愛しなさい。恩恵はご主人さま、奥さま、そして丈高き自由民に与えられるでしょう。【退場】

　マッチ：お母さまとともに神があらんことを。あなたの息子であるマッチがあなたとあなたの娘のジニーの無事を祈っていることを覚えておいてください。

　ロバート：さあ愉快な狩人たちよ、すべての角笛をもう1回吹くのだ。その響きがこだまとともに伝われば、おどおどした鹿の弔鐘となるだろう。我々の死の翼をまとった矢が鹿に突然の絶命を与えるはずだ。

　スカーレット：我々が最初に追放されてから丸8年になります。豊かなシャーウッドは我々の遺産です。そうした年月の間、我々はバーンズデールの茂みからノッティンガムの赤い崖に至るまでの手に負えない者たちを統御してきました。ブリス[ノッティンガム州北中部イースト・レッドフォード付近]とティックヒル[イングランド北中部サウス・ヨーク州にある町]では我々は客人として歓迎されました。ブラッドフォードの敏腕のジョージ・ア・グリーンは我々の友人です。奔放なウェイクフィールドーの家畜の番人は我々をとても愛しています。バーンズレー[イングランド北中部サウス・ヨーク州北中部にある町]に住む焼物師は強健な男だが、我々仲間が間違ったことをしても決して黙っていない。ファーンズフィールド[シャーウッドの森の中にある村]の尼僧たち(彼女たちはすばらしい尼僧たちであった)は、ナプキンやシーツや包帯をロビンや私に与えてくれる。ケンダル[イングランド北西部にある町]のベイトマンは我々にケンダル産の緑色を作ってくれる。リーズ[イングランド北中部にある町]のシャープは我々のたえに鋭利な矢を作ってくれる。ロザラム[イングランド北中部にある町]には我々の弓師が住んでいる。神が彼に恩恵をたまわらんことを。ジャクソンと呼ばれた者の弓は決して的を外さなかった。我々に良いことがあるように。愉快なマンスフィールド[イングランド北中部、ノッティンガムの北方にある町]でかつてどのように不運が我々に降りかかったのかスケーズロックに伝えさせよう。