アーサー・コナン・ドイル北極日記6月24日
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6月24日木曜日
午前6時、船長と私は、船室に黄褐色の頭を突っ込んで「クジラです」と叫ぶ航海士に叩き起こされた。航海士は点灯夫のように船室の階段を登って姿を消した。我々が甲板に到着した時、航海士のボートとピーターのボートは、クジラが発見された場所で活動に移る準備をすでに整えていた。
彼らは約1マイル[1.6km]風下でもう1頭のクジラを見つけて、その方角に向かったが再び見失った。その一方、とても大きな別のクジラが船の船尾近くに姿を現した。ハルトンのボートとレニーのボートが降ろされ追跡を始めた。数時間にわたって4隻のボートがクジラを追跡した。クジラは激しく潮を吹き始め、うねりが大きくなったのでボートの舳先はまるで水の下にあるかのようだった。ボートを戦場に回収しなければならなくなったのでクジラを放置せざるを得なかった。一日中、北東から強風が吹いている。風力9。
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