ロビン・フッド史料アンソロジー1
※ロビン・フッドに関して書かれた記述を拾って翻訳していきます。
※順不同。書籍としてまとめる時に時代順に並べます。
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コーネリアス・ブラウン『ノッティンガムの歴史』(1891年)
この地方は伝説に溢れているわけではないし、逸話が豊富なわけでもないが、歴史的な英雄であるロビンフッドにまつわる興味深い伝統やお話がたくさんある。この有名な無法者の人物と「楽しい緑林」の中での彼の偉業は非常によく知られているので、屋上屋を重ねる必要はないかもしれない。あらゆる者が好奇心を持って、勇敢な略奪者である彼の人生のさまざまな時期を追い、彼の大胆な仲間たちを追い、イギリスが栄光ある勝利を獲得した武器[訳注:弓矢]を巧みに使うことに関心を寄せた。彼らの豊かな者たちからの大胆な窃盗、彼らの貧しい者たちへの施し、捕えた旅人たち、特に僧衣を着た者たちに対する不思議な悪ふざけ、そして、ノッティンガムの執政、時には王権とのさまざまな衝突は、挿話や魅力に満ちたロマンスを構成している。[訳注:アメリカの文豪]ワシントン・アーヴィングは、シャーウッドの森に関する優れた黙想において「私の少年の頃の空想の風景が私の心に甦り始め、ロビン・フッドと仲間たちが私の前に立っている」と語っている。
彼は緋色の服を身にまとい、仲間たちはすべて緑色の服をまとう。このようなみごとな風景が見られるのは世界中でここしかないだろう。ああ、見るがよい。整列した彼らの壮観なことよ。誰もが幅広の剣を持つ。さらにイチイの木の良き弓矢まで。
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