第503回 グスタフの寝癖

【眠れない夜に聞きたくなる、哀愁感情系】


兵庫県発女2人組バンド。
関西を拠点に活動中のグスタフの寝癖。

1stデモ「序章」リリース。
半熟オーディション一次審査通過。
eo Music Try2018 Main Award選出。

夕暮れが沈んでいく海の底へ、そっと、すっと。
それを眺めている私だけ、隣には君じゃなくて、君がくれた缶ビールがいる。
見えなくなった陰を追いかけている、いつまでもずっと、変わらずに居てくれるのになんだか悲しい。
都合の良い優しさに私はいつも殺されてしまう。
感情という波の間を泳いで、気づかないフリで笑ってしまうんだ。
もう手も繋げないあの子がまだ愛おしい、嫌という程に感じるよ。
羨ましいと思っても、何も変わらない。
身代わりにしないでほしい。
あの缶ビールもあの子との思い出が沢山詰まっているんでしょう?
ずるい、それを拒めない私が本当は一番ずるいんだよね、知ってる。

#グスタフの寝癖 #音楽


このバンドはeo Music Tryをきっかけに知りました。「夜明けの缶ビール」という楽曲を聞いたのですが、若いからこそ感じる劣等感を黄昏の中に混ぜ込んでいる、不甲斐ない感情を表現されているような気がしました。
この楽曲の説明が僕はとても好きでした。「バイト帰りに好きな人に缶ビールをもらったときの心境」なんて誰でも体験しそうで誰も体験してなさそうで。「でも昔の彼女しか見えていないあなたの優しさが痛い」という部分もとても好きです。自分は変わることを必要とされることを、そばにいることを望んでいるのに、相手は自分を見てくれない切なさみたいなものは、きっと人々の憧れでもあるし、その先にハッピーエンドが隣にいることも保証されていたいと思うんでしょうね。いつか振り向いてくれることはなかったとしても、その時間は誰にも譲れないし、大切で仕方がないんですよね。そんな気持ちになるくらい他人のことを僕は怖くて好きになれないです。

しゅっしゅ こと がうち

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